夕方から時雨出した。(今の時期は時雨とか言わないかもしれないが)今日、桜が三分咲きくらいになったのに、なんとも残酷だ。桜が本当に一日で咲いてしまった。今朝で朝ドラの「スカーレット」も終わってしまった。日常の何でもないことが実に丁寧に描かれていたドラマだったように思う。だから、何かをしながら見るのではその繊細さを見逃してしまう。実際の日常でもそうなのかもしれない。
モデルになったと言われる神山清子さんは、前にも書いたが雑誌で拝見すると、町でであったときに陶芸家とは気が付かないような普通のおばさん(おばあさん)だ。昭和の10年代生まれの子供のときに戦争を体験した世代だ。結婚も恋愛結婚は少なかったかもしれない。男は外で働き、女は家庭を守る という時代だ。それが都会でなく滋賀の田舎の町では、女性が仕事をするということは大変なことだったろう。それも「陶芸家」として生きることは・・・。
同業の夫婦という問題を「スカーレット」脚本家が書いていた。この時代は、仕事はやはり「男」の世界。自分以上の力を持つ妻とは同じ仕事はできなかったのだろうと。私自身の家庭と比べ合わせて、夫婦の同業はむずかしい。一歩引いていても、外部の人がそうみないこともある。それを男のプライドが許さないのだろう。
同業にはならないこと、絶対にかなわないほど優秀な人かそんなことに無頓着な浮世離れしたような人がいい と思う。「大事な人とは同じ仕事をしないことだよ」と言われたことを思い出した。