周囲の山が霞んでいる日は暖かい。段々、土地の天気がわかるようになった。天気が良ければ出かける。というよりは、「歩く」。2つ先の駅へ出かけて、往復50分歩いて野菜を買う。道の駅だ。地元の新鮮な野菜がある。安いが交通費を考えれば同じかもしれない。でも、「歩く」ためと考えれば安い。野菜を料理すると味が濃いし、香りもいい。田んぼの中をひとりリックをしょって歩く。まさに出稼ぎスタイルだ。田んぼをおこすトラクターの周りにカラスがいる。なんとも賢い鳥だ。のどか、のどか。
でも、悲しい。なにもできない自分がいる。みんな大変なのに。祈ることはできるけど、ただ、じっとしているしかない。それが一番なのだと自分に言い聞かせる。
中島みゆきの『時代』を聞いた。10年前くらいのものだ。若い時とは違いなんともふくみがある。「そんな時代もあったねと・・・」そう言える日が来ることを信じて、涙をふいた。