聞かないほうがいいこともある

那須塩原駅から車で３０分のスポーツパークにいました。今日は雨が降ったりやんだりで、寒い日になりました。寒いので、お昼前に取材を引き上げて、おじいちゃまたちとお茶をしていました。流れてくるTVのニュースで「トランプ氏、優勢！」でした。「アメリカという国はわからないなぁ」等々の発言・・・。うん、わからない、もしかしたら想像以上に病んでいる国なのかも・・・。

わからないことはわからないままのほうがいい場合もあるように思います。８２歳とは思えない速さで走り、きれいのいいプレイをする方（M氏）がおられます。FWなので３人に囲まれたりして、生傷が絶えないようです。所属しているシニアチームは、もとは神奈川のトップ高校のサッカー部の方が作られました。サッカーをしすぎて大学進学は失敗したとか。ただ、今回は初めてお聞きしたのは、サッカー部創設にかかわられて、その仲間の３人は亡くなられて今一人だそうです。

駅からスポーツパークまでのバスの中で、M氏とゴルフの話になりました。息子さんとされていたそうですが、息子さんの飼われている犬が老犬になり、その介護が大変だということで、いまはされてないとか。ふと漏らされたことは。「転勤が多くて息子にはさんざん苦労させたから、すまないと思ってできるだけ一緒にやれることを考えてね、ゴルフをしたんだ」と。息子さんに苦労させてすまない？・・・。私には意外な言葉でした。（心の沈黙）家族のことは存じ上げませんが、彼はリタイア後、７０代で新しい仕事を始めて成功したとは聞いたことがありました。ダンボルギーニを最近まで乗られていたそうです。

チームは駅の近くで反省会をして帰るそうですが、M氏は一人お土産を買って帰宅するようでした。私も一人で寝て帰ろうと思ったので、ご一緒はしませんでした。でも、先に新幹線を降りられる時ご挨拶を頂きました。うっかり「むすこさんのところへ？」（一言多い）「ああ、」といってお土産の袋をさしました。

なんかそんな気がしたのです。私の勘は当たるようです。でも、それ以上は聞いてはいけない気がしました。息子に済まないなんて、なにかあるに決まっている気がしたのです。

人生には聞かないほうが（触れないでおくほうが）いいこともある。特に男性には。