ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男

2011年02月22日 | 映画

 第二次戦争末期のサイパン島、アメリカ軍から「敵ながら天晴れ」と見られていた大尉の話。実際に米国兵の書いた本が基になっている。戦争というのは私怨で戦うわけではないのでそういう感情が出るのだろうか。しかし、サイパンでもそうだが、戦争はいったん始まってしまえば兵隊だけでなく民間人も巻き込まれ、平時語られる「人の命の重さ」などどこ吹く風、命は軽い軽いゴミのようなものになってしまう。これなら私怨で戦う敵討ちの方がよほど道理があるような気すらしてくる。

 戦争には、往々にして破られることになるのだが、一応ルールがあることになっている。いわば合法的な殺し合いのためのもので、宣戦布告をして、こういう武器はだめよとか、白旗揚げたら攻撃してはいけないとか、捕虜は虐待してはいけない等々。そこでそんなルールを作れるぐらいなら、いっそゲームで決着をつければいいのにと思うのは私だけではないはずだ。一対一でもいいし、集団競技でもいいし、その方が人的にも物的にも損害がなくてずっといいのに、と思うのだが、結局は徹底的に殺しあわないと気がすまなってしまって戦争になってしまうのが現実である。人間の英知は計り知れないが、その愚かさも計り知れない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポイント募金はこちら