9歳から19歳が対象のユース・アメリカ・グランプリというバレエのコンクールを目指す少年、少女たちのドキュメンタリー映画。
それぞれ育った環境は違うが共通しているのはプロのバレエダンサーになるという夢を持っていること。奨学金を得たりバレエ団へスカウトされるためにはコンクールの最終選考でいい成績を残さなくてはならない。
遊びも我慢し、体重を管理し、道具を使って足をまっすぐに矯正したりもする。優雅な舞を生み出す足の爪は黒ずみ、マメだらけ、ケガもつきもの。それでもプロになるんだという強烈な意思で練習に励む彼らに痛々しさは感じられない。むしろ凛として清々しい。
コンクールの予選を勝ち抜き本選に挑むはりつめた雰囲気のなか、日本人の母をもつ姉弟がいるのだが、その弟の方がなんともかわいくてなごませてくれる。
これまでの人生でこれほど強い意志で自分の夢など追いかけたこともない凡人はただただ感動してしまった。それぞれが夢を実現できればいいのだがと思わずにはいられない。
観終わって外へ出ると、思わず背筋を伸ばしている歩いている自分がいた。