ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

謝罪の王様

2013年10月07日 | 映画

高い山では紅葉が見頃、行く準備もしているのに台風接近で足踏み状態。しかたなく映画を観る。

NHKの朝ドラ「あまちゃん」で注目の宮藤官九郎脚本の喜劇。

トラブルを抱えて困ってい人々に土下座も厭わない謝罪のノウハウを教える「東京謝罪センター」所長の黒崎の元にに寄せられる様々なエピソードが描かれる。観ているうちに、一見つながりのないそれぞれのエピソードが微妙に関係していることがわかってくる。この辺りがなかなかよくできている。なかでも繰り返し描かれる「マンタン王国」の話が一番バカバカしくておもしろい。喜劇というのは当人たちが真面目に演じれば演じるほどおかしいという王道を行っている。ブータンをイメージさせるマンタン王国だが、それらしい衣装を着せるとその国民たちがけっこうサマになっている。ああいうエキストラをできたらおもしろそうだ。

どこかのカスタマーセンターにでも電話して苦情をいって、この王国の最上級の謝罪文句を返されたら思わず許してしまいそうな気がしてきた。

最近世間では日本特有の卑屈で泥臭い「土下座」がちょっとしたブームらしい。それも案外若い人の間の話らしい。お辞儀の習慣さえない国の人から見れば異様な光景だが、一昔前には選挙の終盤、候補者の常套手段だったりしたものだ。一見卑屈に見える行為でも、している本人は案外見えないところで舌を出しているのかもしれない。形だけ整えそれで許されるならお安いものだという背景があるような気もする。また土下座を強要する側もそれをされたからといってそれでほんとうに溜飲が下がるとも思えないのだが・・・。

コメント
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