今年の8月は天候不順、何度か山に出かけようと思いつつ待機していたが結局行きそびれてしまったので、なまった体を鍛えようとガテン系の手伝いに出かける。
お盆の大雨で土砂災害のあった丹波市でまだ人手がいるとのことで兵庫県からも何度か送迎バスが出ていたがすぐに定員になってしまい行けなかったので電車に乗って行くことにする。
久しぶりに乗る福知山線の沿線はのどかでいつの間にか田んぼの稲が黄金色に揺れている。本格的な夏がないまま秋になってしまったような気分になる。下車した市島の辺りも田園風景が広がるのどかなところだが、小高い山の際にある住宅に土砂が流れ込んで、亡くなった方も1名あったそうだがそのあとの広島の災害に隠れてつい忘れがちだった。伺ったお宅は大きな土砂はすでに取り除かれていて、重機の入れない狭い隙間に入り込んだ土砂の掻き出しをする。家屋の周囲に残った土砂の痕跡からすると相当被害は大きかったようだが命に別状はなかったとのこと。
本来なら高圧洗浄機を使えば短時間できれいになるが、まだ水道が使えないということで手作業で落としていくがいかんせん人手では完全にきれいにはならないのがもどかしい。家主の方も、修復するのか建て替えるのか別のところに引っ越すのか、まだ心は揺れておられるようだ。こんな場合、広島でも気持ちは同じで悩ましいことだと思う。
担当する丹波市のボランティアセンターは受付から作業完了までがうまく運営されていて作業する側はその指示に従うだけだったので非常に楽で助かった。現場近くにトイレの配慮もされていたので余分な気を遣わずに済み助かった。
重機の入らない狭い場所での作業はさすがに腰が疲れるが精神的なストレスはないのがいい。普段働いていないことへのうしろめたさによる自己満足かもしれないが、自己満足のどこが悪いねんと居直りつつ作業するのだった。
市島町マンホール