都会から田舎に戻った若い女の子が岩手の里山の一軒家に住み、自給自足に近い生活を送るだけの話だが、心惹かれるものがある。
米や野菜を作り、山や川から木の実や魚を採ってきて料理し、保存食を作る。そんななんでもない日常の作業が丹念に描かれていて、どれもおいしそうに見える。自分で作って、採って、調理して食べる、最高の贅沢である。
薪を割るなどのガテン系の仕事も主人公を演じる美少女がするとなると、絵空事のようにも思え、現実はそんなに甘くはないよと突っ込みつつ、一方でこういう生活をうらやましく思う自分がいる。
来年の春には「冬編、春編」が公開予定とのことなので、また「そんなに甘くはないよ」と突っ込みながら観るのが楽しみだ。