フランスのスキーリゾートが舞台のスウェーデン映画。両親と子供2人の家族がスキーを楽しみ、ホテルのテラスでくつろいでいるときに、スキー場で人工的に起された雪崩が目前に迫ってくる。父親は人工的なものだから大丈夫と子どもにいいつつ、目前に来た時には家族を残して自分だけ逃げてしまう。大事にはならず現場に戻って来たときには妻と子供の冷めたい目が・・・。
その後もスキー場での滞在は続き、友人たちと雪崩に話になったときも夫は逃げたことを認めようとせず、夫婦間の亀裂は深まり、さらには友人カップル間の関係までもギクシャクしだす。雪崩の直後に謝り倒して許しを請えばよかったのに、開き直りのような態度に出るこの夫。妻としては許しがたいだろうな。しかし夫たる者、いかなるときも妻と子供を守るべきというのが世間的な思い込みなのかなとも思わされてしまう。
最後は夫が自分の弱さを告白して泣くのだが、妻の方はどこか醒めてしまっている。帰りのバスでアクシデントがあり、今後を象徴するような場面で終わる
嘘はひとつつけばその収拾にさらに嘘を広げることになる。過ちも認めようとしないと傷口はどんどん広がっていくような気がする今日この頃
ヴィヴァルディの「四季」の冬の章をバックに冬のスキー場での寒々しくなる人間関係を描いているので下手な怪談より今の季節にはいいかも