4月になれば冬の間休んでいた稜線の小屋で営業するところも出てくるので、今年はどこへ行こうかと思っていた矢先、栃木県の那須で不幸な事故が起きてしまった。一瞬にして8人の若い命が奪われてしまったのはなんとも痛ましい。
表層雪崩が起きやすい気象条件下での雪上訓練だったところに指導者の判断の甘さがあった気がするが、責任者が会見で「絶対安全だと思っていたが結果的に云々」というようなことを語っていたのに違和感を覚えた。
自分も雪山に入るときは一応気象条件と地形くらいは頭に入れているつもりだが、後から考えて「あの時はちょっとまずかったかな」というときもないとはいえない。それでもこれまで事故がなかったのは正直なところ運がよかったからだと思う。
どこの山でも雪崩は頻繁に起こっているはずだが、そこに人がいなければ特に問題にはならない。いくら気をつけていてもそこに居合わせる不運から完全に逃れることはできないけれど、ある程度予測がつく場合はより慎重に判断しなければと改めて思う。