いつまでも家でアリ退治しているわけにもいかないので、室内に食べ物の形跡を残さぬよう、特に台所は念入りに掃除して、アリさん出てくれるなと念じつつやっと出かけることにした。
いつもいくつかの山小屋のブログを楽しみに読んでいるのだが、特に大天井ヒュッテのブログで小屋の前にある牛首展望台からの眺めの写真がすばらしいのでこれを観てみたい。
穂高駅前のクマさんに山中では出てこないでねと頼むと「イェーイ」とのご返事。
0610時中房温泉から登り始める。平日の真ん中だというのに上りも下りもけっこうな数の登山者だ。大半は燕岳のピストンだと思うがそれにしても人が多い。
上り慣れたルートなので快調に上っていくが、陽が高くなるにつれて大量の汗が噴き出す。合戦小屋手前では名物のスイカを楽しみに「スイカ、スイカ」と唱えて上っていく。0845時合戦小屋に到着したが、売店には無情にも「完売」の札が。この登山者の数では無理もないかとあきらめてまた上り始める。
槍様もお出まし。アップで
燕山荘が見えてきたらあと一息
1000時燕山荘到着。畦地梅太郎君と燕岳
小屋でカルピス500㎖を買って一気飲み。小屋の周辺の斜面ではコマクサが満開
先を目指して歩き出すが、やはり多くの登山者の殆どは燕岳への往復だけのようで、ここからは極端に人が減って静かな道になる。
蛙岩と槍
足元を見れば花が満開。
イワギキョウ
コバイケイソウ
クルマユリ
大天井岳の大きな山塊が見えてきた
岩峰4兄弟
1400時過ぎに大天井ヒュッテ到着。夕焼けが始まるまではまだ時間があるのでゆっくり休む。小屋の夕食はトンカツが定番らしい。揚げ物大歓迎!
夕食が済んで牛首展望台に上がるといよいよ夕焼けショーの始まりのはずだったが上がってみると槍、穂高、西鎌方面はもやっていてよく見えない。今日はダメかと一瞬思ったが空は刻々と変わりはじめ、次第に峰々が姿を現す。
海に浮かぶような槍ヶ岳
左、前穂高岳から吊尾根を挟んで奥穂高岳
夕焼け色に染まり始めた前穂から槍への稜線
振り返れば常念岳と月
壮大な山の夕焼け
鷲羽岳の左に沈む夕日
数えきれないくらい写真を撮ったが鑑賞に値するのはなかなか撮れないものだ。ヒュッテの小屋番さんが撮った小屋ブログ上ではもっときれいなのが見られる。ちなみに「7月25日その2夕焼けウォッチング」のシルエットの右端が私。 翌日の「月と槍ヶ岳」もすばらしい。
陽が完全に落ちると気温もグッと下がり、都会の猛暑が嘘のようだ。今日の宿泊者は5名のみ。幸運にも部屋には私一人。眠れるといいのだが。