暗くて気が滅入るだろうなと思いつつ話題の映画「PLAN75」を観に行く。観客は高齢者ばかり、期待通りというか予想通り気が滅入る話だ。75歳になったらいつでも国家が殺して差し上げますよという話だから気も滅入る。
映画の中では、制度を運用するための一連の手続き、処理に係る若者の心の闇が大きいように思える。むしろ殺されていく高齢者が淡々としているようにも見える。
しかし見方を変えて考えてみると、75歳になっていつでも死ねるとなったら開き直って思い切ったことができるような気もしてきた。必ずしも社会のためになることばかりではないだろうけれど。
そのときのためにはせいぜい体も心も鍛えておこう。そのことで残った人生に生きがいを感じ前向きになれるかもしれない。
そんなことでも考えないと救われない。