太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

コロコロ

2013-10-07 21:39:24 | 不思議なはなし
朝方、4時台だろうか。

コロコロ…コロコロ…

という物音で目がさめた。

私の寝室は、居間からガレージに続く廊下の途中にある。

居間の床はタイル張りになっており、

その上を、キャスター付きの小型のスーツケースを転がすと

そんな音がする。

夫の母が、大学に持っていく書類を時々スーツケースに入れて行くことがあり、

その音と同じなのだ。

母は6時前に家を出ることもあるけれど、それにしても早いな、と思った。

さらには、廊下の照明をつけると、ドアの隙間から光が漏れるのだが、

真っ暗な中でスーツケースを転がしているのは変だ。

ドアから光が漏れるのを気にするような人ではないのだ。

半分眠りながら、そんなことを考えている間も

コロコロ…コロコロ…

そのうち眠ってしまった。




翌朝、夫にコロコロの話をすると、

母は今日は自宅で仕事だから、まだ寝ているはずだと言う。

ガレージを見ると、車がある。


じゃ、あれは何?

早くに目が覚めて、書類を取りに来たとしても、

スーツケースを行ったり来たりさせる必要はないだろう。

第一、スーツケースなんか1階には見当たらない。

そうっと様子を見に行くと、書斎は真っ暗だ。

「私は確かに聞いたんだってば!

ゆ、ゆ、ゆゆユーレイ??!!」

ゾーっとする私に夫は

「なんだ、ゴーストでよかった」

「なんでよ、怖いじゃん!」

「生きてる人間のほうがよっぽど怖いって」

夫はあの音を聞いてないからそんなことを言えるのだ。



これが映画なら、私は起きて、おどろしい曲をバックに、

そろそろとドアを開けて確かめたのだろうが、(やめればいいのにといつも腹立たしい)

うっかり見に行かなくてよかった。



にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村