太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

進歩

2014-01-31 07:37:58 | 日記
今日、進歩した。



日本に住んでいたとき、保険でも家の中のことでも電話でもパソコンでも銀行でも、

たとえそれが夫自身のことであっても

問い合わせやら連絡やらはすべて、私が引き受けた。

それは夫が日本語を話せないからで、私がやるのは当然だと思った。


ハワイに来て、今度は夫がすべてをやることになった。

初めて病院にかかるときも、夫がついてきた。

日本で夫が病院に行く時にも、私が通訳としてついていったものだ(たいていお医者さんは私よりも英語が上手だったが)。


すべてをやってくれる夫にお礼を言うと

「だって日本ではあなたがやってくれたじゃん」

と言う。





ずっと気になっていたガン検診を受けることにして、おととしかかった病院に予約を入れた。

ここは医者も受付も日本人なので問題ない。

すると、私が仕事を始めて、自分自身の医療保険に変わったことで

ホームドクターの名前を、その病院に変更しなくてはならないことがわかった。

とかくアメリカの医療保険は面倒が多い。



保険会社に電話をし、プライマリーケアドクターを変更したい旨を伝え

新しいカードを送ってもらう必要がある。

夫が帰ってきたら、いつものようにそれを頼むつもりでいたのだけれど、


「自分でやってみたら?」


という声がした。(どこから?)





対面での会話はどうにでもなる。

しかし電話は非常にハードルが高い。

聞き取りにくい上に、表情が見えないから、頼みの綱の「言っていることを想像する」ことが難しい。

だから職場で電話を受けるときにも苦労する。


「もし通じなかったら?」と私が言う。

するとその声は

「ハワイでこのままずっと暮らすつもりでいるのなら、そのぐらいのことを自分でできなくてどうすんのさ。

一生、人に頼むつもり?」

と言う。


一生、人に頼むつもりでいた私は返す言葉がなかった。





しかし、というか、それで私は電話をかけたのだ。



ドキドキした。

私はガイジンなのだからわからなくても大丈夫。と自分に言い聞かせて

聞き取りにくいことも、こちらで想像して聞き返してみたりした。


結果、無事に病院を変更し、新しいカードは来週の予約の日までに郵送してくれることになった。




ハワイに来たばかりの頃、一人で郵便局に行けたり、銀行に行ったりするだけで

すごく達成感があった。

車の免許がとれたときも、仕事を得たときも、自分専用の車を買ったときも、

日本でなら当然のようにやっていることが、いちいち私にはスゴイことだった。



夫婦ともに日本人の場合もあるし、そうでなくとも人に頼らずに全部自分でやる人はいて、

だから移住して3年近くたって、保険変更の電話1本かけるのは、すごいことでも何でもないけれど、

夫に頼り切っていた私にとっては大進歩に違いないのだ。









にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村