太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

起きたことも起きなかったことも。

2014-09-20 22:41:55 | 日記
昼休みにバスルームに行ったら

おむつを変える小部屋で、母親が子供のおむつを替えていた。

子供は女の子で、

おむつを替えてもらいながら、母親となにか話している。

何を話しているのかまではわからないが

子供らしい、舌たらずな可愛らしい声がよく通る。

母親は、落ち着いたソフトな声でやさしく答える。



その光景が、胸にズキューーーンときた。




女の子のかわいらしさもさることながら、

完全に母親を信頼しきっている、無防備さ。

あの母親の気持ちはどんなだろう。



子供を持つ人達の話をきいたり見たりすると

子供は100%かわいいにきまっているけれど、育てていく過程には

自分でも説明できないようないろんな感情に翻弄されるものなのだと思われる。

だから「かわいい、かわいい」だけで子供が育つわけじゃないことはわかる。




私の人生に起きたことも、起きなかったことも

私はようやく受け入れることができるようになった。



同年代の、子供がいない友人の生理が遅れたとき、妊娠しているのだとしたら

出産には適さない年齢には違いないけれど、生もうと思うと言った。

その時私は、

「私は生まない」と言った。

自然のことのように生む、と言った友人に感動し、生まないと言った自分に驚いた。

それは、また生まれてこなかったら、という恐れからではなくて

もしも子供を持つという選択肢があったとしても

もうそういう自分は、まったく想像もつかないのだ。









それでも、今日の親子の光景は、とてもまぶしかった。

この気持ちは、どう説明したらいいだろうか。

できればいつまでも見ていたかった。



あの母親に自分を重ねてみる。

あの母親に、私の母を重ねてみる。

あの子供に、私を重ねてみる。

そうすると、

心の芯のほうから温かさが湧き上がって、身体の外にほとばしるような気がしてくるのである。







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