太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

なやましき菜ばし

2017-02-21 18:29:55 | 日記
料理するときに、菜ばしは大変重宝だと思う。

野菜をいためるとき。

きんぴらを作るとき。

卵を溶くとき。

揚げ物をするとき。



ハワイでも日本と同じ菜ばしが買えるのでありがたいのだが、

ここで問題が起きた。



菜ばしは、木べらやお玉と一緒にガラスの壷にさして、キッチンの横に置いてあるのだが

猫が菜ばしを食べる。

菜ばしの先のほうに、調理したものの味がしみこんでいるのだと思う。

ちゃんと洗ってあるのだけれど、それでも猫には匂うのだろう。

最初は舐めていて、そのうち噛んで、気がつくと先のほうがなくなっている。


引き出しに入れると、たちまちカビる。

洗ったあと、しっかり乾かしてからしまったつもりでも、必ずカビる。



ハワイは乾燥している、というけれど、それはホノルルや島の西側の話であって、

東海岸のこのあたりは、この島の水の供給を一手に担っている。

洗濯物を外に干さないのは、生活習慣以前に、乾かないからである。

しばらく履かない靴も、

クロゼットに掛けてある服も(もちろん洗ってあるとも)

爪楊枝も(爪楊枝がカビるって知ってた?)

バッグも、

ありとあらゆるものが、カビる。


だから、引き出しにしまった菜ばしがカビるのも納得なのだが、

五本目の菜ばしを買ったとき、

「ってか、どうにかならんのか!」と思った。




そんなとき、職場の韓国人が、金属の箸でお昼を食べているのを見て

「これだ!!!」

とヒラメイた。

金属なら、味もしみこまないし、絶対にカビない。

彼女達に、それはどこで買えるのかと尋ねたら、あっさりと一組わけてくれた。

普通の箸だから、菜ばしには短いが、タダでもらったことだし、ありがたく使うことにした。



これでメデタシかと思った。


確かにカビない。

猫も知らんぷりだ。

しかし、フライパンに当たる金属の音が耳障り。

生卵を溶くのも、カンカンと甲高い音がする。

そして、作りながら味見をしようとすると、鍋の中で熱くなった箸で火傷しそうになる。



「ッてか、じゃあどうしろっていうのさっ!」

木でできた菜ばしのやさしさを思い知る今日この頃なのである。





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