太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

口紅

2017-08-08 07:26:35 | 日記
私は口紅を、リップクリームのごとくそのまま唇に塗る。

紅筆を使えばもっときれいに塗れるのはわかっているが面倒だし、

濃い色は使わないので輪郭がぼやけようが、あまりわからない。(と思っている)

口紅を使ってゆくと、そのうち容器をまわしてももうこれ以上出てこない、という状況に行き当たる。

それでも使い続けて、いよいよ塗ることができなくなる。

しかし容器の中にはまだ口紅が残っている。

5ミリか1センチかわからないが、まだある。

紅筆で掘れば最後まで使える。

しかし私は紅筆を使わずに、

「あーぁ・・・」

と思う。

紅筆は、ある。

正確に言えば、それは絵画用の筆なのだが、柄が長くて使いよい。

その使いよい紅筆で掘ればいいだけなのに、私はそれをしない。

日本で買ってくる、ひとつのブランドの口紅しか私には合わないので、

なくなったからといって、ここで買い足すわけにもいかない。

それなのに、私はため息をつきながら容器の蓋を閉め、バスルームの引き出しに入れ

昨年日本から何本か買ってきた、新しい口紅をあける。

引き出しには、そういう塗れなくなった口紅がごろごろしている。

新品の在庫がなくなったら、そのときは紅筆を使って古い口紅を使うことにしよう、と思っているうちに1年がたち

日本に行って新しいのを買ってくるからだ。


めんどくさがりにもほどがある、と自分で思う。

紅筆はどこか遠くの箪笥の中にあるのではない、3秒で取れる場所にある。

にもかかわらず、それをしない自分にあきれ、

かといって、使えなくなった口紅を捨てることもできない自分があわれでもある。




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