太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

守ってあげたくなくなるのはいつ

2017-08-09 07:42:49 | 日記
たとえばショッピングモールなど、人がたくさん行きかう場所で

後ろから歩いてくる人に気づかずに立って話をしている女の子の肩を

男の子が話をしながらそっと手前に引き、人とぶつからないようにする。

ほほえましい場面である。

男の子の表情はやさしく、「守ってあげたい」という喜びに満ちている。


しかし。


たとえば同じ状況で、女の子がオバチャンであった場合はそうはならない。

後ろから歩いてくる人に気づかずに立って話をしているオバチャンに対し、

「ンだよっ 鈍いな、どけよ」

女の子の肩をやさしく引いた、その同じ男がそう言いたげに舌打ちする。

味噌汁の中にハエが浮いているのを見たような目で、オバチャンを見るのである。

これはけして誇張でも、私の単なる想像でもない。

男友達と一緒のときに、私は何度かみたことがある。

若さという残酷な武器をもっていた当時は、それは私にとってどれほどのことでもなかった。




男はいつから、女を守ってあげたくなくなるのだろう。

オバチャンは、オバチャンであるというだけで、いつから憎まれるようになるのだろう。

一緒に年をとってきたはずのオジチャンまで、女の子には愛想よく、オバチャンには冷たくなる。

♪わたしがオバサンになったら あなたもオジサンよ♪

森高千里も歌っていた。

16だった伊代も、50になった。(伊代はまだ16だからー♪って歌、知ってる?)

何をしてもかわいらしかったヤングな時代はまばたきのように過ぎて、

気持ちはヤングのまま、何をしてもかわいくならないオバチャンになってゆく。

オバチャンになったら、つねに謙遜して、行動や声の大きさに気をつけないと嫌われてしまうなんて、

あんまりじゃないか。

オバチャンだって、年齢と心のギャップに毎日傷ついて生きているのだ。

守ってほしいとは言わない。

多少図太くなってゆくのは認める。

けれど、も少しやさしくしてもいいんじゃないか。

と、舌打ちされる側にいる私は思うのである。











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