太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

消えた水の話

2017-11-09 19:01:31 | 不思議なはなし
仕事の終わりに、私はミネラルウォーターを1本買い、3分の1ぐらい飲んで

バッグに縦に差し込んで車に乗った。

帰宅してみると、ペットボトルの水が一口分ぐらいしかない。



余談になるが。

私は過去、夫に改まって「ぼくの小さなお願い聞いてくれる?」と言われ、なにごとかと思いきや

「蓋を開けたらしっかり閉めてほしい。引き出しをあけたらしっかり閉めてほしい」

というお願いだった、というぐらいだらしがない。

私が使ったドレッシングや調味料の蓋は、いつもゆるゆるになっていて、夫がつかんだ拍子に中身がこぼれるとか、

中途半端にあいた引き出しにぶつかって痛い目にあうなど、夫は何年も我慢していたらしいのだ。



という私であるから、ペットボトルの蓋も案の定ゆるくなっていた。

ではバッグの中がびしょぬれか!とチェックしたが、濡れていない。

ではバッグを置いた車の助手席のシートがぐっしょり濡れているに違いない、と車を見たが、特段濡れている箇所はない。

シートの下も横も見たが、乾いている。



ペットボトルに半分以上残っていた水は、いったいどこに消えた?



水が消えたのは、初めてじゃない。

この話はどこかで書いたかもしれないが、小学校の遠足の時、バスの中で私はトイレを我慢していた。

手を挙げて、先生にトイレに行きたいと言えばいいのだけれど、

同じバスには当時好きだった男子がいたから、とても恥ずかしくて言えない。

尿意は海の波のように、押し寄せては引き、気が緩むと再び大波となって押し寄せる。

気を紛らすためにやけにはしゃいだかと思えば、尿意をこらえるために一点を見つめて黙りこくったり

隣の席の子は私を不審に思っただろう。

何度も「ああもうだめだ」という波が来て、今度もやり過ごしたぞと思ったとき、それは起きた。

私の膀胱はもう耐え切れず、心の叱咤激励を無視したのだ。

いったん、そうなってしまうと、止めることなどできず、解放されたヨロコビすら沸いてきた。

あたたかいものが太腿の内側をじわじわと濡らしてゆく。

そして出るものが出てしまうと、我に返り、被害状況を確認すべくジーンズのお尻をおそるおそる触ってみた。

が、濡れていない。

腰を浮かせて、バスのシートを触ってみた。

やっぱり濡れていない。

立ち上がって、椅子やジーンズをさわりまくったが、まったく乾いていた。


そんなはず、ないんだけど・・・・


座ろうとして、後ろのポケットに何か固いものがあるのに気づいた。

それは出掛けに祖母がくれたお守りだった。

お守りも乾いていた。

出るものは出てしまったのは確かで、証拠に私の膀胱はからっぽだ。

じゃあ、その出たものはどこに消えた???

家に帰り、祖母に厚くお礼を言ってお守りを返した。

むろん、お漏らししたことは誰にも言っていない。







ということがあった。

エンジェルロミロミのレイナが言っていた。

「妖精っていたずらするからおもしろいよ」

そうなのだろうか。

「ねえ、そうなの?」

聞いても、だんまりを決め込むだけである。








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