太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

金木犀

2017-11-26 18:11:25 | 日記
先月、日本に行ったときに(いろいろあって、まるで半年前のことのように思うが)

神社で開催されていたクラフトフェアに行った。

春と秋の年に2回催されるフェアは、私が日本にいた頃にはなかった。

地元を中心にした焼き物や工芸品などのアーティスト、アクセサリーや食べ物を売る店が

思い思いの工夫を凝らして神社の木々の下に店を広げていた。



つい脚が止まったのが、てづくりのキャンドルの店。









ガラス瓶の中に、エッセンシャルオイルを練りこんだ蠟が入っている。

決まりきった香りばかりじゃなく、カレーとかコーヒーなど、ちょっと変わった香りもある。

その中で見つけたのが、金木犀。





金木犀は私が大好きな香りだ。

秋に日本に行く楽しみの一つは金木犀を楽しめることで、歩いているとどこからともなく甘い香りが漂ってきて

香りを辿って金木犀の木を探しに行く。

実家を建て直す前は、猫の額ほどの庭に金木犀の木があった。

毎年いい香りを放ち、散った花が木の下がオレンジのカーペットを敷いたようになるのを見るのも好きだった。

しかし老木で、植え替えしたらもたないといわれて、建て替えの際に手放したのだという。



キャンドルの中に花が閉じ込められている。

蓋を取ると、ふわーっと濃厚な金木犀の香りがあふれる。

キャンドルの芯に木が使ってあり、

火を灯すと、パチパチという音を立てながら燃えるのだそうだ。

というのも、もったいなくてまだ火をつけていない。

時々ふたを開けて、香りを楽しんで、またそっと蓋をするのだ。




ハワイには金木犀がないと思っていた。

けれど、先月、朝のウォーキングのときに、ふと風にのって金木犀の香りがしたような木がした。

似た香りの花なんだろうと思ったが、その道を戻ってくるとき、また香った。

香りを辿ってゆくと、ある家の生垣の一部に金木犀の木はあった。

近づいてみると、それは白い銀木犀だった。

あわてて家に戻り、夫を呼んできて、二人で花に鼻を近づけて香りを吸い込んだ(怪しい二人だ)。

今は朝早すぎるけど、その家の人に、どこで手に入れたか聞こうということになったのだが、

でもそのあとで我が家でいろいろとあって、金木犀どころではなくなってしまったのだった。




今、思いついた。

明日、このキャンドルを燃してみよう。

私はいつだって、もったいないとかいって、きなこを腐らせたりするんだ。

楽しいことを先送りしないで、自分にしてあげよう。





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