太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

日本

2014-01-24 18:14:54 | 日記
久しぶりに日本に行って、ハクハクした。

おととし帰省したときには、「帰ってきた」という気がしたけれど、

なぜだか今回は最後まで旅行者のような気がしてならなかった。




静岡の街も、新しいビルができて、新しい道ができて、古い道が広くなって、

店が入れ替わって、車で走っていて何度も迷った。


住んでいたときには気づかなかったけれど、日本のお店、とくに洋服やアクセサリー、雑貨のお店の

商品の並べ方や、見せ方はなんて魅力的なんだろう。

そしてなにより、ひとつのアイテムの種類が多いことといったらない。


たとえばハワイで買い物に行っても、たいして欲しいものはない。

だから私は物欲が薄くなったのだと思っていたが、実はそうではなかった。

日本では、あれもこれも欲しくなってしまう。



そして、ハワイではない「ブーム」だとか「流行」があって

東京では、雑貨店に並んで、整理券をもらって入ると聞いて驚いた。

私も友人と一緒に、ある雑貨店に入るのに20分以上並んでみた。

ポップコーン屋だとか、カフェのような店にも長い列ができており、

どうやら流行りであるらしい、スキー帽のようなものをかぶった人達がたくさん歩いていた。



そういう中にいると、ハクハクしてくる。

カフェインをたっぷりとったような感じ、刺激がありすぎて、ハクハクするのだ。

私の職場に来た日本人のお客様が、久しぶりに日本に行ったら、誰も彼もきれいな格好をしていて

恥ずかしくなった、と言っていたが、これも納得だ。

みなさん、とてもちゃんとした服装をしている。

日本じゃ、たとえ夏であっても裸足で歩く人はいないだろうが、ハワイにはいる。

Tシャツと短パンとビーチサンダルがいくつかあれば、1年中過ごせる。パーティにもいける。

卒業式でもOK。楽といえば楽。




さて、日本でいろんなものを買ってきたけれど、たいしたものはない。

ボールペンとか、髪留めとか、ユニクログッズとか。

しかし、日本で何かの景品でもらったボールペンを仕事で使っていて

何度もお客様に「どこで買ったの?」と聞かれる。

何の変哲もないボールペンだ。

日本で買った髪留めをしていると、知らない人にまで「どこで買いました?」と聞かれる。

ユニクロの、主に軽い羽織りものなども、何度か聞かれたことがある。



ハワイにもボールペンはもちろんある。

あるけれども、種類は数えるほどで、日本のペン売り場のカラフルさだとか

種類の多さには到底及ばない。



今日も、コラージュのワークショップで、

「その髪留め、すごく素敵。どこで買ったの?」と聞かれた。

日本だというと、まったくみんな同じ反応をする。


「あぁ、やっぱりね・・・・」


今日の人はそれに加えて「かわいいものはみんな日本か韓国かなのよね」と言った。



ハクハクしながらハワイに帰ってきて、全然ハクハクしない生活に戻った。

ひたすら緑の海と山と風と太陽と、のどかでいい加減な人達。

たまたま知り合った人がハワイ生まれの人だったから、自然とハワイに住むようになったけれど

この田舎の島が気に入っている。

家族や友達に、もっと気軽に会えたら申し分ないんだけど。







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帰省

2014-01-16 21:34:46 | 日記
数日前に日本に着いた。


私よりも日本が好きな夫は、仕事の都合がつかずに留守番。

できれば真冬や真夏は避けたいところけども、1番の目的が車の免許更新だからしかたがない。

前倒しで更新できるとか、更新日を過ぎても、外国に住んでいた証明ができれば更新できるらしいが

そうなると、次の更新までの期間がぐっと短くなると聞いた。

結局めんどくさくなって、日本の運転免許は更新せずに諦めた、という人もわりといる。

しかし、免許をとったときの苦労と、かかった費用を思うともったいないではないか。

出来る限り、残しておきたい。

というわけで真冬に帰省となった。



「いいねぇ、日本にいったら温泉に入るんでしょうねえ」

「いいねぇ、日本にいったらお寿司を食べるんでしょうねぇ」

「いいねぇ、日本にいったら・・・」


行きたくてどうしようもない夫の、ねちねちとした羨望のまなざしを背中に、ハワイをあとにし

成田空港に着いた。


考えられるだけの冬の支度をしてきたけれど、「寒い」という感覚がどんなか忘れていた。

成田は雪が舞っていた。

午後2時という時間なのに、電車のホームに立っていると鼻が痛い。

風が吹くと顔が痛い。

5分も立っていると、足の皮膚が痛い。



実家は雪国の家のように暖かくないから、眠るときにも布団から出た鼻の頭が痛い。

3年ぶりに、寒いは痛いのだということを思い出した。



たった1週間の滞在中に、あれもこれもそれも盛り込みたいから大忙し。





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逃したコーヒーの数

2014-01-13 19:22:07 | 日記
毎朝、コーヒーを飲む。

特に決めているコーヒー豆はないのだが、

ちょっと贅沢な気分のときにはコナコーヒー100%のものを買い、

あとはその時によってさまざまだ。

日本では、量り売りの専門店がけっこうあって重宝していた。

スタンプカード、という日本独特のサービスもあったりして

スタンプがたまると1回分が無料になったっけなーと懐かしい。


特別ものすごく美味しいというわけではないにしても、

ハズレがないのが、スターバックスのコーヒー豆だ。

それで、時々買って飲んでいたのであるが、あるとき自宅でコーヒー豆の袋を手にした夫が

「あっ!」

と言った。

「なにさ」

「ものすごいことを発見した!これ見て!」

どうせたいしたことではなかろうと思って見てみると、







と書いてあるではないか。



この袋を店に持ってゆくと、コーヒーが1杯タダになるというのだ。


「エエーーー!!!なんで今まで気づかなかったんだよぅ!!!」

と叫んだのは私である。



私は注意力が足りない上に、異常なまでのめんどくさがりであるから、

取扱説明書や、箱書きなどまともに読んだことはない。

何年も乗った車を売る段になって初めて、実はフォグランプがついていたとかいった機能に気づいたこともあった。

そんな私がコーヒー豆の袋を読まないのは仕方があるまい。

しかし、夫が気づかないのはどうしたことだ。

相方に足りない部分をカバーするのがパートナーじゃないのか。



早速、この空き袋をもってスターバックスに出向いたのは言うまでもない。

でも私は、クーポンだとか、こういったものを出すのに勇気がいる。

もし、「もうこれはやっていないんですよね」とか言われたらどうしようだとか、

タダでコーヒーを飲みたい人、と思われるのはいやだとか(まったくもってその通りなんだが)、

これは私の性格というよりも、日本で育ったからだろうということにしておこう。

だから、クーポンとか、返品とか交換という文化に慣れている夫にこれを出させて、タダでコーヒーを手に入れた。

権利とはいえ、タダであるのに、ロースト加減までリクエストした夫はスゴイ。

やっぱりアメリカ人なのだ。



そしてタダコーヒーを飲みながら、

今までいくつスターバックスコーヒー豆を買ったであろう、と考える。

その数が、私が逃したタダコーヒーの数だと思うと、

じんわりと口惜しさがこみあげてくる。


どうにも貧乏性にできていると我ながら呆れてしまう。




余談だが、

日本にはタリーズとか、スターバックスとか、ドトールとか

いろんな系列カフェがあるけれど、ハワイにはスターバックスしかないのはなぜだろう。






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日本人検定

2014-01-12 20:01:35 | 日記
日本人でありながら、茶道も生け花も、残念なことにそのよさがわからない。


高校時代、茶道の時間があった。

一挙手一投足に決まりがあって、5分もすれば私は思い切り立ち上がって

座布団を蹴って部屋を出て行きたい衝動に駆られる。

器を観賞するのはいいが、それほど良いと思えないのに感動したふりをするのはうそ臭い。

そもそも、1千万の茶器ですと言われても、1500円ですといわれても

はーそーですかー、という程度の知識や目なのだから仕方がない。



お茶を3回に分けて飲むのもまどろっこしい。

底のほうに控えめに入っているだけだから、一気に飲み干したい。

出された和菓子を、懐紙をおもむろに出して取り分けて、というお上品さもまどろっこしい。

ぱくりと一口で食べて、ぐぐっと濃茶を飲み干せたらどんなにいいだろう。



生け花は、夫と結婚したばかりの頃に、夫にせがまれて一緒に習ったことがあった。

私は行きたくなかったのだが、日本語がわからない夫だけではダメだといわれたからで、

草月流とかいう生け花教室に半年ほど通っただろうか。


花は好きなので、やってみれば茶道ほどは「キー!」とはならない。

それでも、私の自由に活けられないのでストレスがたまる。

自分で見てきれいに活けたらそれでいいじゃないか、と思ってしまう。



茶道や生け花が苦手なのは、私の自由を奪われるからだけじゃない。

それらの習い事をしていた友人たちから、

「お茶会に着てゆく着物、どうしよう、去年と同じのは着てゆけないし」

といった話を聞いて、背筋がゾゾゾーーーっとした。

発表会などの催しや集まりがあるから、どんな習い事も敬遠してしまう私にとって、

誰がどんな着物を着ているか、笑顔の下で互いにチェックしあっている様子は嫌を超えて恐ろしくさえある。




私はどうしてこうも、決まりで固められることが嫌いなのだろう。

子供の頃からそうだった。

小学校の図画の時間に、画用紙に白い部分が残ったらダメだと言われて反発した。

有名な画家の絵だって、それが好きじゃない人には価値がない。

それなのに、どの絵が良くて、どの絵が悪いと、なぜ先生が決めるんだろうと思った。

だから図画の授業は大嫌いで、それは高校卒業まで続いた。




決まりが嫌いなのに、

それでいて、普段の生活では、決められたことをきっちり守る。

そこに停めれば便利でも駐車違反しないとか、提出するものはきっちり出すとかいったことだ。

なんでも自分の好きにやれるほどの度胸は持ち合わせていないのだ。





「日本の茶道はすばらしいですね。茶道には日本人の心があります」

茶道の本を買われた地元のお客様にそう言われて、私は愛想笑いをするしかなかった。

わびもさびもわからない。

生け花は自分流。

着物も自分で着られない。

パーティで巻き寿司を作ることになったとき(日本人なら全員できると思っている)

ご飯と巻きスに具と海苔がばらばらにくっついたものができあがり、冷や汗をかいた。

(このとき、本土にいる娘に作り方を教えたいという人がカメラを構えていた)




日本人検定があったら、私はまず不合格まちがいなしであろう。







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アーティチョーク

2014-01-11 07:31:42 | 食べ物とか
文化によって、いろんな食べ物があるのは当然で、

私もハワイに住むようになって知ったものがたくさんある。

アーティチョークもそのひとつ。



日本名では チョウセンアザミ というらしい


このつぼみの部分を茹でて食べる。

家で調理するときには、深めの耐熱容器に水をはり、そこにアーティチョークを入れて蓋をする。

10分ぐらい加熱すればいい。





こんなふうになっていて、

この花びらの部分を1枚ずつはがしながら食べるのだが、

花びらのほんの一部だけを、歯でしごいて食べる。




左側が歯でしごく前の花びら。右側がしごいた後。

たったこれだけだから、たいして肉はない。

でも、前菜のチップス感覚で食べるにはよい。


このまま食べてもいいし、野菜ディップのようなもの、マヨネーズ風のもの、オリーブオイルなどにつけて食べてもよし。


花びらを全部はがしてしまうと、真ん中に芯のようなものが残る。

これを「ハート」と呼ぶのだが、

ココが1番おいしいところで、この部分だけをビン詰めにしたものも売られている。

シチューでもトマトソースでもピザでもサラダでも、何に入れてもいい。



姉一家がハワイを訪れたときに、生まれて初めてアーティチョークを食べた義兄が

アーティチョークをいたく気に入った。



「掘りたてのたけのこみたいな味。いや、採りたてのとうもろこしかも」


その表現は妙に納得できる。


不思議な食べ物もあるもんだと私は思うのだが、

こちらの人にとっては、私が時々買って来る「牛蒡」など、じゅうぶん不思議な食材だ。

「花を茹でて食べるなんて」

「いやいや、木の根っこをわざわざ掘って食べるなんて」

太巻きの中に入っている「かんぴょう」も、説明しながら、自分でも不思議な食べ物だと思った。

だから異文化は楽しいのである。






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