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自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

18歳のチェリスト、12歳のヴァイオリニスト

2005-03-06 | コンサート・音楽・宝塚
3月5日(土)
大阪倶楽部4階ホールで第12回大阪クラシックデビュタント

大阪倶楽部は大正元年に創立された社交倶楽部です。会館は大正13年(1924)に建てられました。国の登録有形文化財です。
そこで将来性ある若い音楽家の演奏を聴いてきました。


チェロの西川綾乃さんは現在、音楽高校の3年生。
曲目は
サン=サーンス◆チェロ協奏曲第1番(ピアノ伴奏で)、
フォーレ◆エレジー、
ポッパー◆ガヴォット第2番

華やかなイメージ、荘厳なイメージ、民族的でリズミカルなイメージと弾き分けもみごとでした。
西川さんご自身はスラッとしていながら、力強さも感じられる恵まれた体格の持ち主です。みずみずしい美しさにもあふれていました。




ヴァイオリンの三浦文彰くんは、まだくんづけで呼びたい小学校6年生。
曲目は
ヴィターリ◆シャコンヌ、
チャイコフスキー◆ワルツ スケルツォ、
ウィエニアフスキー◆スケルツォ タランテラ、
グルック◆メロディ、
サン=サーンス◆序奏とロンド・カプリチオーソ
アンコールでパガニーニ◆カプリス第1番

この日配られたプログラムは演奏者が曲の解説と感想を書いているのですが、三浦くんのものは「期待できる~、かわいい」の一語に尽きます。

例えばヴィターリのシャコンヌのところには
「この曲は、バロック時代の名曲とされてきましたが、実の作曲者はまだはっきりしていません。全部で20のヴァリエーションで成り立っていて、弾き込むほどに「こう弾きたい」という自分の考えが浮かんできます。ですから、数年後のぼくのこの曲の演奏は今のものとは変わってくるだろうと思います」なんて書いてあります。
生意気さなどまったく感じさせない、4年生といっても通るくらい、幼さの残る子がですよ。

そのほかにも、……最後の盛り上がりも一気にかけぬける勢いがあってかっこいいです。……弾いててわくわくします、等々。

自分が楽しんで弾いているのですから、聴いているこちらが楽しくないわけがありません。超絶的な指使いはもちろんバッチリなのですが、グルックのメロディーでは情緒的な演奏も聴かせてくれました。

あと何年かしたら、国際的なコンクールの優勝者に、三浦くんの名前を見るかもしれません。




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