自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

待ちきれなくて・・・

2006-01-27 | 花・木・実・いきもの・自然
私の住む集合住宅のベランダには、花台がしつらえてあります。
ところが冬は、海を越えてきた北西風をまともに受けるので、春一番が吹くまで、プランターを内側におろしておきます。

ベランダがせまくなるので、花の苗を植えるのは3月の声を聞くまで、じっと我慢なのです。

でも、マトリカリア(ナツシロギク)の可憐な白い花を見て、思わず買ってしまいました。


「19年もの」のフリージアも、だいぶ葉が伸びてきました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その日のまえに~重松 清さん

2006-01-27 | 
「その日」とは売れなかったころを支えてくれた、イラストレーターの妻が、ガンで亡くなる日です。湾岸線の沿線で暮らしていた人たちのできごと7本の連作短編集。重松清さんのいつもながらの優しく、ほろ苦い、切ない筋立てです。

7本すべてが、同級生、夫、妻、友人など、身近かな人々の「死」がテーマなのですが、決して暗いじめじめした気持ちにさせません。
重松さんは親と思春期の子どもとの心の通い合い書かせたら、天下一品、絶品です。

短編集のタイトルともなっている1作『その日のまえに』では、妻が最後の一時帰宅をして、夫婦、まだ小さい息子2人で食事をしたあと、夫が食器を洗います。短くとも妻と子どもたちの時間を作ってあげたかったからです。
洗剤をつけたスポンジでぬぐう前に、夫は妻の箸に口づけをします。

ヒゲ面のクマさんみたいな重松清さんがこんなグッとくる場面をあちこちに散りばめています。

「懐かしさっておもしろいよね。会えない(その場にいない)人の記憶はどんどんよみがえってくる」

そう、死んでも忘れないで懐かしがってくれる人がいるんだと思ったら、少しは気が楽になりませんか?





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする