宮脇綾子アプリケの魅力展に行ってきました。
JR・阪神元町駅、山側すぐのアートホール神戸で、会期は3月1日(月)までです。
比較的小さな会場ですが、代表作40点と「はりえ日記」が展示されています。
大谷記念美術館の学芸課長、川辺雅美さんのギャラリートークがあった日に合わせたので、宮脇さんの生前のご様子などもうかがい知ることができました。
川辺さんと宮脇さんのご縁ができたのは1983年放送の「徹子の部屋」。
たまたま美術館の休館日でテレビを観ていて、作品展を大谷記念美術館でもぜひ開きたいと、すぐ行動を起こしたそうです。
宮脇さんのアプリケは構図のおもしろさが際立っています。
美術学校に通ったほどの素質とデッサン力の裏打ちがあります。
図案の対象に近い色の布を使っていますが、写実ではありません。
使い古した端切れのやわらかさ、模様のおもしろさを工夫しながら活かしています。
それぞれの作品に縫い込まれた「あ」の文字は綾子の「あ」、自然から受けた新鮮な感動や布の組み合わせの意外性に「あっ」と驚いたときの「あ」なのだそうです。
宮脇さんがアプリケを始めたのは1945(昭和20)年、40歳のときです。
ちょうど太平洋戦争が終わった年ですね。
お姑さんが布を大切にする方で、
「3年おいておくうちに何かの役に立つ」と、日ごろから口にされていたそうです。
私のタンスにも、なんだかんだ布がたまっていますが、こちらは使える日がくるかどうか疑わしい^^です。