喪中欠礼のはがきが、ちらほら届く季節になりました。
ここ30年、年賀状のやりとりだけのお付き合いだったけれど、止める気持ちはなかった友人のご主人からも寂しい報せが届きました。
ずい分年下だったんだなぁと改めて思う、還暦前の若さです。
今年の年賀状には2人目のお孫さんが生まれた報告がありました。
このごろ、冗談ではなく「私がいなくなったら、こうしてね」と、台所のこととか、その他の家事のコツとか夫に伝えるのですが、どうも現実感がなく、右から左へと聞き流されています。
言う私の方もせっぱつまっていないから仕方がありませんが、結構ちゃんと言っているつもりなんですがね。
身ぎれいな終いじたくの著者、天沼寿子さんはカントリースタイルのインテリアを日本に広めたパイオニアのような方です。
私のちらかった^^生活スタイルとは無縁の方でしたが、名前や活躍ぶりはメディアを通じて知っていました。
彼女は胆管がんの治療後1年で、他の臓器にがんが再発しましたが、「抗がん治療」をしない道を選びました。
そして、ご自分の終いじたくをQOLの高いまま済ませておこうと日々の暮らしを過ごします。
着るもの、美容など、おしゃれ編、心地よい住まい、食事、サポート体制など生活編、最後まで止めることのなかった仕事編、緩和ケアに至る病院編、死後のこともきちんと意思表示した遺言編と、見事としか言いようがない構成です。
あとがきまでしっかり残し、彼女はこの本の初版発行直前の2012年10月12日に69歳で亡くなりました。