この世界の片隅にを観てきました。
太平洋戦争末期、原子爆弾を落とされた広島と、空襲の激しかった呉が舞台。
広島から呉に嫁いできた新妻、北条すずと、彼女を取り巻く人々の戦時下の生活がテーマ。
内面を掘り下げる片渕(堅物^^)監督では客を呼べないと、映画化の資金繰りは困難を極めたけれど、クラウドファンディングで製作費を調達して話題になりました。
エンドロールで支援者の氏名が流れます。
戦争は怖い、残酷だ、身内が死ぬ、自分も死ぬかもしれないという恐怖の中で、普通の人々の生活が普通に営まれていることがしみじみ美しく描かれています。
実際、日常の視点で戦時下の日本人の生活を再現できる知識を持った人が少なくなった中で、丹念に調べ上げ精密に表現されているそうです。
戦争の中でも、普通の生活が送れるんだというところに感心するのではなく、普通の生活は平和の下でこそ価値があると心底思いました。
すずの声を演じたのんさんがこの映画の成功に大きく貢献していますね。