Eテレでトン・コープマンがN響を指揮してモーツァルトのレクイエムを演奏しています。それを聴きながら、今日の朝日俳壇を鑑賞していますが、今日の私はちょっと疲れ気味で、あまり心に刺さる句が見つかりませんでした。鑑賞力不足ですね。
高山れおな選
寒烏さみしいほうが上の枝 京丹後市 小谷正和
寒烏、冬の烏の切なさを感じました。私、鳥類はすきなんです、特に猛禽類が。それに、烏はいつも嫌われ者だけれど、いろんな鳴き声を出します。聞いていると、面白いですよ。濁点がついているようなのから、妙に色っぽいのとか・・。烏はそれに、意外とデカい。昔、原宿でOLしていたころ、自社ビルの屋上で洗ったタオルを干していたら(女子にはそういう仕事もありました)急に烏が飛んできて、近くに止まりました。デカっと恐怖を感じましたが、逃げたら追いかけられると思って、友好的に挨拶したら、けげんな顔していなくなっちゃいました。
長谷川櫂選
瑠璃光の一瞬奔る鰯かな 神戸市 高橋寛
汚染土の十万年の山眠る 福島県伊達市 佐藤茂
オリオンよ翼ください車椅子 横浜市 森山吐鬼
一句目。新鮮な鰯の肌の美しさを見事にとらえました。二句目、除染した土の置き場が、もうなくなってきていますが、いったいどうするのでしょう。ずーっとずーっと汚染が消えない。こんなことして、原発は二度と稼働してはいけないはずなのに。負の遺産だらけの日本人は、本当に恐ろしい。
赤い鳥の「翼をください」を思い出す句ですね、三句目は。冬の星座といったら、オリオン。前の家に仕事終わって帰恵って来た時、庭から見上げるオリオンがきれいでした。そうだ、今日ももしかしたら双子座流星群が見えるかも!