やっとのことでたどり着いたキャンプ場は人の気配など全く無く、全ての施設が閉じていました。
もちろん温泉も無し。
さてどうしよう…
悩んだ末、キャンプ場の一角をお借りすることに決めました。
なんか、空き家に入って一夜を過ごすような気分で立ち去るまでハラハラしました。でも自分にとってはビバークと言えるほど体力を消耗してしまっていて、これ以上の行動は打ち切るしかなかったのです。
本来ならばきちんと予約を取り、それに合わせて行動するべきですね。
ひとつ反省点。また良い経験をしました。
ただ、ここで調理して食べたキムチラーメンは格別の美味しさでした。
翌朝は2時過ぎに目が覚めました。
そのまま起きて人目を避けるように立ち去ることにしました。
また稜線まで1時間かけて登り返します。
当然身体は昨日の疲れを引きずっているので、ゆっくりとね。
稜線に出る頃は明るくなり始める頃だな…。
誰もいない稜線を進むとやがて岩湧山の山頂に出ました。
ここは素晴らしい展望です。
ちょうど朝日が登る頃でした。
最高な気分です。すがすがしい。
背中は和歌山、正面は大阪。都会と自然が交わる感じがすごくいいです。
しばらく脚を止め、写真を撮ったりしていました。
さらにいくつかの山を越え峠を越えて行きます。
ダイヤモンドトレイル最後の山『槇尾山』を越えるとゴールは目前です。
施福寺の長い長い参道を下ると、最後のアクセスポイント『満願寺』に到着です。
午前9時ゴールしました。
バス停で時間を確認して、近くのトイレで着替えを済ませます。
おもむろにズボンを下ろしてサポートタイツを脱いでいると、おじさんが入って来て目を丸くされてしまいました。
そりゃあそうですよね。変質者がズボン脱いでいるように見えたかもしれません。
髪の毛が汗で気持ち悪いぐらいに濡れていたので、トイレの手洗い用の蛇口で頭を清めました。
シャンプーは持っていないし、持っていてもさすがにそれはね。
だけど、流すだけでもかなりさっぱりしました。
近くの商店の方がトイレ掃除を始めました。挨拶されました。
どんなふうに僕は見えたのでしょう…。
その商店に入ってドリンクを1本飲みました。
お店のお父さんが話しかけてきます。
『どこから来たの?』
『ダイトレで二上山から』
『えーっ、何日かけて?』
そんな話を少ししていると、
『茨城県から来たのかー、それは遠いところからどうも。俺の友達に茨城出身のヤツがいて、“だっぺー”とかいうんだよね』と笑っていました。
疲れているので話もそこそこにバス停に移動しました。
そこにお爺さん登場。
『コミュニティバスはここからですよね』
『そうそう、どこまで行くの?』
『茨城から来たので新大阪まで出て新幹線で帰ります』
帰り方なんかをいろいろ教えてくれましたが、一番簡単な方法で帰ると伝えました。
やがて小型バスが入って来ました。
お客さんは僕とお爺さんだけです。
お爺さんは運転手さんと会話をはずませていたので、常連さんなのでしょうね。
サーっと坂を降りながらバス停に着きました。扉が開いて時間調整かな? と思ったら終点らしいです。
次の乗り換えのバスが来るまで乗ったまま待つのだそうです。
やがてバスが来るのが見えたので、すぐ脇の乗り換えるバス停に移動しました。
お爺さんも一緒です。
ところが『これじゃないんだよ』と言いました。
なんと同じ時間に別の行き先のバスが着くんだそうです。
お爺さんがいなかったら僕は迷わずこのバスに乗りましたね。
お爺さんがいてくれてよかったです。
さて、その次に来たバスにお爺さんと2人で乗り込みました。
お爺さんはバスの前の方に陣取りました。僕もとりあえずその横に腰かけました。
軽い会話をしながらもバスはお爺さんの目的地に着きました。
『それじゃ気をつけて。ありがとう』と言われ、そこでサヨナラしました。
僕はさらにその先まで行きますが、何気なく自分の降りる場所までの料金を調べておきました。
その先は意識を失ってしまい、ふと気付くとバスは止まっていました。
料金表を見ると、自分の払うべき料金が表示されています。
『あ、ここどこですか?』
思わず運転手さんに聞きました。
いつもなら荷物があるので一番後ろに座るのですが、お爺さんと一緒に乗ったので、位置的に運転手さんに声をかけやすかったし、料金にも気づけたのです。
あぶねー、寝過ごすところでした。
お爺さん、本当は神様だったのかもしれませんね。
お爺さん本当にありがとうございます。
その後、大阪駅でしらす丼定食を食べ、551の豚饅をお土産に買い、ついでにちまきを2つ買って新幹線内で食べました。
お腹はそれでも治まらず、さらにアイスクリームを食べました。
家に帰ってもさらに食欲は猛然と襲いかかります。
体重計に乗ってみると、なんと3kg近く痩せていました。
ちゃんとそのあと身体が欲して、足りないエネルギー(不足している栄養素を含んだ食品が食べたくなる)を飢えた獣のように食べ狂うのでした。
もちろん次の日には体重は元通りになりました(笑)
今回も無事に帰って参りました。
最後まで読んで下さってありがとうございます(^^)
歩行距離 62.1km
歩行時間 23時間(休憩含、睡眠除)
累積標高差 4193m
127000歩
おしまい。
もちろん温泉も無し。
さてどうしよう…
悩んだ末、キャンプ場の一角をお借りすることに決めました。
なんか、空き家に入って一夜を過ごすような気分で立ち去るまでハラハラしました。でも自分にとってはビバークと言えるほど体力を消耗してしまっていて、これ以上の行動は打ち切るしかなかったのです。
本来ならばきちんと予約を取り、それに合わせて行動するべきですね。
ひとつ反省点。また良い経験をしました。
ただ、ここで調理して食べたキムチラーメンは格別の美味しさでした。
翌朝は2時過ぎに目が覚めました。
そのまま起きて人目を避けるように立ち去ることにしました。
また稜線まで1時間かけて登り返します。
当然身体は昨日の疲れを引きずっているので、ゆっくりとね。
稜線に出る頃は明るくなり始める頃だな…。
誰もいない稜線を進むとやがて岩湧山の山頂に出ました。
ここは素晴らしい展望です。
ちょうど朝日が登る頃でした。
最高な気分です。すがすがしい。
背中は和歌山、正面は大阪。都会と自然が交わる感じがすごくいいです。
しばらく脚を止め、写真を撮ったりしていました。
さらにいくつかの山を越え峠を越えて行きます。
ダイヤモンドトレイル最後の山『槇尾山』を越えるとゴールは目前です。
施福寺の長い長い参道を下ると、最後のアクセスポイント『満願寺』に到着です。
午前9時ゴールしました。
バス停で時間を確認して、近くのトイレで着替えを済ませます。
おもむろにズボンを下ろしてサポートタイツを脱いでいると、おじさんが入って来て目を丸くされてしまいました。
そりゃあそうですよね。変質者がズボン脱いでいるように見えたかもしれません。
髪の毛が汗で気持ち悪いぐらいに濡れていたので、トイレの手洗い用の蛇口で頭を清めました。
シャンプーは持っていないし、持っていてもさすがにそれはね。
だけど、流すだけでもかなりさっぱりしました。
近くの商店の方がトイレ掃除を始めました。挨拶されました。
どんなふうに僕は見えたのでしょう…。
その商店に入ってドリンクを1本飲みました。
お店のお父さんが話しかけてきます。
『どこから来たの?』
『ダイトレで二上山から』
『えーっ、何日かけて?』
そんな話を少ししていると、
『茨城県から来たのかー、それは遠いところからどうも。俺の友達に茨城出身のヤツがいて、“だっぺー”とかいうんだよね』と笑っていました。
疲れているので話もそこそこにバス停に移動しました。
そこにお爺さん登場。
『コミュニティバスはここからですよね』
『そうそう、どこまで行くの?』
『茨城から来たので新大阪まで出て新幹線で帰ります』
帰り方なんかをいろいろ教えてくれましたが、一番簡単な方法で帰ると伝えました。
やがて小型バスが入って来ました。
お客さんは僕とお爺さんだけです。
お爺さんは運転手さんと会話をはずませていたので、常連さんなのでしょうね。
サーっと坂を降りながらバス停に着きました。扉が開いて時間調整かな? と思ったら終点らしいです。
次の乗り換えのバスが来るまで乗ったまま待つのだそうです。
やがてバスが来るのが見えたので、すぐ脇の乗り換えるバス停に移動しました。
お爺さんも一緒です。
ところが『これじゃないんだよ』と言いました。
なんと同じ時間に別の行き先のバスが着くんだそうです。
お爺さんがいなかったら僕は迷わずこのバスに乗りましたね。
お爺さんがいてくれてよかったです。
さて、その次に来たバスにお爺さんと2人で乗り込みました。
お爺さんはバスの前の方に陣取りました。僕もとりあえずその横に腰かけました。
軽い会話をしながらもバスはお爺さんの目的地に着きました。
『それじゃ気をつけて。ありがとう』と言われ、そこでサヨナラしました。
僕はさらにその先まで行きますが、何気なく自分の降りる場所までの料金を調べておきました。
その先は意識を失ってしまい、ふと気付くとバスは止まっていました。
料金表を見ると、自分の払うべき料金が表示されています。
『あ、ここどこですか?』
思わず運転手さんに聞きました。
いつもなら荷物があるので一番後ろに座るのですが、お爺さんと一緒に乗ったので、位置的に運転手さんに声をかけやすかったし、料金にも気づけたのです。
あぶねー、寝過ごすところでした。
お爺さん、本当は神様だったのかもしれませんね。
お爺さん本当にありがとうございます。
その後、大阪駅でしらす丼定食を食べ、551の豚饅をお土産に買い、ついでにちまきを2つ買って新幹線内で食べました。
お腹はそれでも治まらず、さらにアイスクリームを食べました。
家に帰ってもさらに食欲は猛然と襲いかかります。
体重計に乗ってみると、なんと3kg近く痩せていました。
ちゃんとそのあと身体が欲して、足りないエネルギー(不足している栄養素を含んだ食品が食べたくなる)を飢えた獣のように食べ狂うのでした。
もちろん次の日には体重は元通りになりました(笑)
今回も無事に帰って参りました。
最後まで読んで下さってありがとうございます(^^)
歩行距離 62.1km
歩行時間 23時間(休憩含、睡眠除)
累積標高差 4193m
127000歩
おしまい。