隣にテントを張ったおじさんたちが話しかけてきました。
明日の行程についてです。つまり右周りか左周りかですね。一ノ越から雄山までは混雑必至で渋滞するのではないかという予想からです。
僕らは新室堂乗越経由で登りましたが、雷鳥坂を直登するよりは距離があっても身体の負担は軽いと思いました。
おじさんたち、大汝山から富士ノ折立の岩場を下るのが恐そうだといっていましたが、
『そういうところは人間相当注意するものです。よっぽどの不運に見舞われない限り無茶しなければ大丈夫でしょう』
といって楽な気持ちになってもらいました。
さて、行きはなんとか担ぎ込んだ荷物も、帰りの階段は辛かったです。
目の前が真っ白になりM谷くんが先行しているかどうかもわからなくなりました。
ただただ下を向いて一段一段を確実に踏み込むだけです。
『こんにちはー』と言われても返す気力もないので、出来るだけ目を伏せて登ります。
ほとんどの人がスルーしてくれるので、自分に集中するだけです。
上でM谷くんが『大丈夫か?』と聞いてくれたような気がするけど、どうだったかな…。
テント場に戻ってきたM谷くんの足の親指の裏に大きなマメが出来て、それがズレて厚い皮膚が浮いていました。
そんなになるまで歩かせて悪いことしたな…。もう行きたくないなんて思われたら僕のせいだな。
そんなことをボンヤリ考えながら帰りの道を歩いていました。
やがて室堂ターミナルが見えてきました。すると今まで白黒に見えた景色が急にカラーになってきました。
人間て不思議ですね。
気分で変わるんですから。
来た時と反対に乗り物を乗り継いで扇沢に戻りました。
観光客と入り乱れて大混雑でした。座れたのは最初のトロリーバスだけで、あとはすべて立ちんぼでした。
扇沢でお土産を買います。
自分のものは山バッチか手ぬぐい程度ですが、女房にはいつも地ビールか日本酒を買って帰ります。
今回の黒部のビールは高かったけど、美味しいと言ってもらえました。
帰り道、近くの温泉「薬師の湯」で汗を流します。
蕎麦を食べてから帰りの運転350kmです。
なんだか体調がすぐれず、低山病になってしまったかのようです。つまり気圧が上がりすぎてついていけない…。
僕は時々あります。
M谷くんに心配されてしまい、必死になって運転しました。
M谷くんを無事送り届けると、M谷くんの奥さんが出て来て、僕の大好きな甘納豆を渡してくれました。
家に帰るとうちの女房が『これ奥さんが買っておいてくれたの?M谷さんいい人だよー。これけっこう高いハズだよ』と言ってました。
『M谷さん喜んでくれたの?』
… どうだろう。また来年も『行こうぜ』って言ってくれるかな?
おしまい。
明日の行程についてです。つまり右周りか左周りかですね。一ノ越から雄山までは混雑必至で渋滞するのではないかという予想からです。
僕らは新室堂乗越経由で登りましたが、雷鳥坂を直登するよりは距離があっても身体の負担は軽いと思いました。
おじさんたち、大汝山から富士ノ折立の岩場を下るのが恐そうだといっていましたが、
『そういうところは人間相当注意するものです。よっぽどの不運に見舞われない限り無茶しなければ大丈夫でしょう』
といって楽な気持ちになってもらいました。
さて、行きはなんとか担ぎ込んだ荷物も、帰りの階段は辛かったです。
目の前が真っ白になりM谷くんが先行しているかどうかもわからなくなりました。
ただただ下を向いて一段一段を確実に踏み込むだけです。
『こんにちはー』と言われても返す気力もないので、出来るだけ目を伏せて登ります。
ほとんどの人がスルーしてくれるので、自分に集中するだけです。
上でM谷くんが『大丈夫か?』と聞いてくれたような気がするけど、どうだったかな…。
テント場に戻ってきたM谷くんの足の親指の裏に大きなマメが出来て、それがズレて厚い皮膚が浮いていました。
そんなになるまで歩かせて悪いことしたな…。もう行きたくないなんて思われたら僕のせいだな。
そんなことをボンヤリ考えながら帰りの道を歩いていました。
やがて室堂ターミナルが見えてきました。すると今まで白黒に見えた景色が急にカラーになってきました。
人間て不思議ですね。
気分で変わるんですから。
来た時と反対に乗り物を乗り継いで扇沢に戻りました。
観光客と入り乱れて大混雑でした。座れたのは最初のトロリーバスだけで、あとはすべて立ちんぼでした。
扇沢でお土産を買います。
自分のものは山バッチか手ぬぐい程度ですが、女房にはいつも地ビールか日本酒を買って帰ります。
今回の黒部のビールは高かったけど、美味しいと言ってもらえました。
帰り道、近くの温泉「薬師の湯」で汗を流します。
蕎麦を食べてから帰りの運転350kmです。
なんだか体調がすぐれず、低山病になってしまったかのようです。つまり気圧が上がりすぎてついていけない…。
僕は時々あります。
M谷くんに心配されてしまい、必死になって運転しました。
M谷くんを無事送り届けると、M谷くんの奥さんが出て来て、僕の大好きな甘納豆を渡してくれました。
家に帰るとうちの女房が『これ奥さんが買っておいてくれたの?M谷さんいい人だよー。これけっこう高いハズだよ』と言ってました。
『M谷さん喜んでくれたの?』
… どうだろう。また来年も『行こうぜ』って言ってくれるかな?
おしまい。