2020年という年は私たちにとって試練の連続でした。
「新型コロナウイルス」という見えない脅威にさらされながらの営業は緊張と覚悟の日々となり、お客様をより安全に過ごしていただけるにはどうするべきか思考とシュミレーションを繰り返しました。
行政は支援策として30%以上売り上げが落ち込んだ月がひと月でもある事業者に支援金の支給を決めました。
多くの同業者が営業時間の短縮や売り上げのコントロールを行なう中、私たちはあくまでもそれに頼らない営業方針を取る事にしました。
嘆きや弱音を吐くことが解決の糸口と言えるだろうか···、全ての人類が同じ環境にいます。
「ピンチの中にチャンスはある」
このような状況の中で生き残る者は何を考え何をするのか、その答えは恐ろしく簡単なものだったと気づきました。
自分だったらどのようなサロンを選ぶか、どういう感染防止対策を望むのか、それを実践すれば良いのではないかと考えました。
意味の無いパフォーマンスだけの感染防止対策よりも、やらなければならない核心をついた対策をするという意見で私たちは一致しました。
二人とも文句は一切言いませんでした。
文句は士気の低下を招くと思います。
一番の対策はマスクの着用を義務付けることと考え、マスクが品薄の中1,800枚のお客様用マスクを用意しました。
できる限りお客様のマスクを利用させていただきますが、マスクを用意出来ないお年寄りや汚れてしまうと取り返しがつかない布マスクのお客様に無償で提供することを決めました。
また、消毒作業をお客様に見ていただくとこで、より安心感を持っていただこうと考えました。
施術に関係ない格好だけのインテリアや高価な装飾はせず、物を大切にし、必要なもの特に見えないところには惜しげも無く経費をかけるというスタンスを自分たちの誇りと考えています。
古い鏡、レトロな店内、ガタついて時々倒れるワゴン、消しゴムで消して破れるまで使う来店者リスト、計算の出来ない昭和のレジスターなど、すべて技術の仕上がりとは関係ない部分です。
お客様からいただく技術料をそんな所に使うのではなく、より良い薬品の導入や薬剤の研究費に使わせていただくのは当然の事だと思います。
できる限りのサンプルを供給してくれ、大量仕入れによるコストダウンに協力してくれるパートナーディーラーがいます。
彼らは本気で僕らをサポートしてくれます。
本当に感謝しています。
また、メーカーもまだ気がついていない薬剤の使用方法など私たちはいくつものテクニックを身につけました。
このようにして、今までを乗り越えてきた私たちには常にお客様方の笑顔がエネルギーとなっています。
いつも格別のお引き立てにあずかり、誠に感謝申し上げます。
本年も大変お世話になりました。
これにて2020年の営業を終了させていただきます。