知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

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『なるか、最大級天守閣の木造復元(先ずは名古屋城、続いて江戸城と)』—建造物の寿命、鉄筋コンクリートは100年前後、木造は数百年以上ですが—

2021-01-04 07:45:26 | 城・城郭・城塞

  『なるか、最大級天守閣の木造復元(先ずは名古屋城、続いて江戸城と

 —建造物の寿命、鉄筋コンクリートは100年前後、木造は数百年以上ですが—

 

名古屋城(西国の外様に備えた建築当時は日本最大規模の天守閣、江戸城・大阪城に次ぐ)

「名城(めいじょう)」、「金鯱城(きんこじょう、きんしゃちじょう)」、「金城(きんじょう)」の異名を持つ。 一部の地元の方々には不人気の現有のエレベーターですが、誰でも天守閣に登れるように、上手く工夫してつけてお欲しいと思っています。

ウキペデイアから引用

 

城マニアが驚喜する情報日本の城郭史上、最大級の3つ城、江戸城・駿府城・名古屋城の天守を木造で復元』する構想が日経の文化欄に紹介されました。

天守台の石垣からの天守閣の高さは;あの姫路城で32.0m、と比較  

    江戸城: 48.0ⅿ(寛永度天守、天守台18.0m55階、地下1

    駿府城: 不詳                  57

    名古屋城:55.6m(天守台19.5m)      55階、地下1

今回の江戸城天守閣の復元は、350億円と見積もられる。

 

今までに木造で復元された天守閣は、4城だけで、天守の高さは20m未満。

白石城 宮城県白石市

    白河小峰城 福島県白河城

    掛川城 静岡県掛川市  

    大須城 愛媛県大須市

 

お金のかかる「キールアーチ」構造の新国立競技場の総工費が、3,000億円以上に膨らむ見込みです。 因みにスカイツリーは、650億円、ハコモノではない横浜ランドマークタワーは、2,700億円でした。

夫々の経済効果、投資効率を想うと新国立競技場建設は大問題です。 と同時に、奇抜さと、銭くい虫の「キールアーチ」構造の見直し・撤回はせず、採用強行が残念です。

この「キールアーチ」構造の地下鉄との振動の「共振対策」もいまだ検討中です。

 

復元に関連し、面白いエピソード;

1657年、江戸城の寛永度天守が焼失した後、直ちに再建が計画され、現存の御影石の天守台は建設されたが、保科正行の言「天守は織田信長が岐阜城に築いたのが始まりだが、城の守りには必要ない」ことと「江戸の町の復興が優先」の方針で中止された。 現在の日本の政治、「予算はあるのだから使わねばと、即ハコモノだ」には、保科正行のような人物待望です。

 

織田信長は、「天守」とは呼ばず、「天主」と呼ばせ、「天主」に住んだユニークな武将です。 保科正行は、このことを知っていたのでしょう。

徳川家康は、堅牢不落の大阪城攻めの決定打は、大砲を天守閣への打ち込んだことと信じ、江戸城は外堀周囲約18km(因みに大阪城外堀周囲は約8km)と

世界でトップクラスの城の広さ(北京城の外城プラス内城に次ぐ世界で2番目)で中世の大砲に備えた。 (山城は、もっとずっと大きいのがあるが)

当時の大砲の射程距離が45kmとすると大砲の位置によっては、命中精度は落ち、場合によっては届かない。

これとは対照的に地中海で戦った、イスラム教とキリスト教の戦いでは、大砲に備え、城壁を「より厚く、二重・三重」にした。   

興味深い東西の違いです。

 

さて、何故に、木造が期待されるか、それは、木のぬくもりだけではなく、本物への憧れ、また当時への回帰志向でしょうか。 

木造建築は、古代ローマの石造建造物に次ぐ耐久性で、鉄筋コンクリートよりずっと長持ちです。

 

名古屋城の大天守は、1612年完成、1945年に空襲で焼失、この木造建築は300余年持ちました。 1959年に鉄筋コンクリート製で再建、50余年ですでに再建築、または、耐震補強が迫られています。

 

この木造復元には、270億円-400億円の建造費がネックと、なっていますが、耐用年数からは木造が有利と思われます。

 

鉄筋の名古屋城が多くの人に不人気なのは、「尾張名古屋は城で持つ」、とまで言われてきたのにエレベーター付きの鉄筋コンクリートであったこと。

伊勢音頭の歌詞にあるこの「伊勢は津で持つ 津は伊勢で持つ、尾張名古屋は城で持つ」という一節が由来と思われます。

意味は「尾張の名古屋は新しい城が出来たために栄えるだろう」ということの様です。  この「名古屋を栄えさせる新しい城」の天守は車いすでも登れる鉄筋コンクリートのレベーター付きでなぜ悪いのかと反論もあります。

 

ここで今回の最大級規模の天守閣復元は、完全木造ではなく「所謂、ハイブリッド、見えない処に耐久性のある最新材料で、見えるところはすべて木造」の案が出てきてもよいのではと素人は思います。  期待されるのは新建材CLT(クロスラミネイテッドティンバー)です。

 

パリの古い歴史的なビルの再建は、「外側だけは元どうりで中は、鉄筋コンクリート」もあります。これハイブリッドではないでしょうか。

20150709纏め、20190222改、20210205追補、#267)

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