本日(9月24日)の朝日新聞別刷「be」において、一見関連はないが私の視点からは共通項が見出せそうな男女関係を取り上げた2本の記事を発見した。
その一つは 「手料理が食べられない彼」 と題して、若い未婚男女のすれ違いを綴ったコラムである。
この題名のみ読んで、自称“正統派料理嫌い”として世に名を轟かせている原左都子(本エッセイ集2008年8月バックナンバー「料理嫌いな女」を参照下さい。)など、こんな男性こそが私の結婚相手として理想だったのに、何故私に結婚を申し込まなかったのか… と残念でさえある。
それでは早速、このコラムの内容を要約して以下に紹介しよう。
29歳の公務員のタケトは物静かな性格でサークルの女性達からアプローチされるような立場にある。 タケトの両親は自営業で忙しくさらに料理も苦手だったため、一人っ子の彼はコンビニかファミレスで食事を済ませる習慣となっていた。 加えて親戚の家の料理で食中毒になったことや元々の潔癖症の性格もあり、タケトはまったく手料理を食べられない。 そんなタケトが彼女である24歳のモエミと初デートした時に、ファミレスに誘った。 誘われたモエミは多少びっくりしたが「おしゃれな店は知らないからごめんね」と言われ、彼らしいと好感さえ抱いた。
一方、モエミは料理が得意である。 「今度タケトさんのマンションで手料理を作ってご馳走したいな」「今度公園でのデートの時にお弁当を作って持参したい」等々を提案したところ、タケトより「手料理は食べられない」ことを伝えられた。 それでもタケトは「モエミちゃんが好きなことは本当だ。ただ手料理が食べられるかどうかは分からない。」との意思が強いようだ。 今後結婚話になった場合、モエミとしてはどのような結婚生活を送ればよいのか想像出来ず困惑している。 タケトはモエミの決断に任せると言うが…。
原左都子の私論に入ろう。
これが実話だとした場合、人間の人生とはまさにミスマッチの集合体であることを実感するコラムエッセイである。 私など本気で一生嫌いな料理などせずして生き通したい人間であったため、独身の頃にはタケトのような男性に巡り逢える事を心より希望していたものだ。
ファミレス、いいじゃないの?! 何が悪い?? 私としては夕飯時には「酒」も欲しいがそれにタケトも付き合ってくれるなら、家で嫌いな料理を強要されてストレスを溜め込むよりよほど天国である。
片や、モエミは料理が得意なのね。 そうすると、やはり貴方が作った料理を喜んで食べてくれる結婚相手を選択するべきだよ。 そんな男はごまんといるよ。 大抵の男はモエミちゃんの料理を是非共食べたいと言うはずだよ。 そうしたならば、モエミちゃんはまだまだ若いことだしここはタケトとは別れて、自分が作った料理を毎日美味しい!と感激しつつ食べてくれる男性をゲットするべきだね。 今後の人生はまだまだ長いんだから、自分が得意とする事を日々評価されて暮らすことこそ幸せの第一義と捉え、結婚相手を探すに越した事はないんじゃないかな??
さて、もう一つの記事は“悩みのるつぼ”に寄せられた40代女性よりの 「夫に自立してほしいのですが」 と題する相談である。
これも、早速以下に要約して紹介しよう。
私は40代後半の会社員、夫と高校生の娘そして義父の4人暮らしであるが、例えばテレビの嗜好や余暇の過ごし方において見合い結婚の夫とは趣味が合わない。
子どもが小さい頃は余暇は子ども中心に過ごしてきたためさほどの違和感はなかったが、40代後半になっている今、夫の趣味に合わせて好きでもないことに金と労力を使う事に苛立つ。 私自身は一人で何かをする事に対して苦にならないが、夫の方は私がそうすると不機嫌だ。 今後は夫に自立してもらい、私自身が好きなことを楽しむためにはどうすればいいか?
またまた早速、原左都子の私論に入らせてもらうこととしよう。
この40代女性の家族構成が“義父”を除くと我が家と同じである。
上記の40代女性の相談においては義父の存在について一切触れられていないのだが、もしかしたらその存在こそがこの家庭における大いなるネックとなっているのではあるまいか??
私の場合、結婚以前より“家族構成”とは最大の重要項目であると認識していたため、この女性と同じく見合い結婚である私はとことんその“条件”にこだわった。 自分が暮らす家に義父母が同居するか否かによって我が結婚後の人生が大きく翻弄ることを懸念した上で、義父母と同居の必要がない相手をとことん選び抜いたものだ。
この相談女性の場合、同居OKの条件での見合い結婚だったと推し量ることにしよう。
その上で、見合い結婚相手と趣味が合わない?? 別にそんな事二の次でいいんじゃないの? お互いそれぞれが好きな趣味を楽しめば済む話でしょう。
私の場合は40近くしての見合い結婚だったが、趣味どうのこうのよりも、お互いが培ってきたバックグラウンドや根底にある考え方こそが選抜基準として重要だったものだ。
そろそろ上記2記事のまとめに入ろう。
「手料理が食べられない彼」の場合、未だ24歳のモエミちゃんにとってタケトくんの存在はちょっと重荷であろう。それは理解できる気がする。
私は決してタケトくんを否定はしない。 そんな子が今時存在しても少しも不思議ではないどころか、それでタケトくんが公務員として健康で充実した生活を送っているのならば、私など十分に結婚相手としてOKだよ。(外食の夕飯時に「酒」に付き合ってくれるかどうかは原左都子にとって最重要課題だけどね。)
2人の結婚生活において“料理”の位置付けが最重要であるとは私は思わない。タケトくんに手料理を食べてもらうことのみが2人の幸せでもなかろう。 と言うのも、逆バージョンだがこれ程の料理嫌いの私が作るヘボい料理で我が家族は結構うまくいってるのよ。
人間関係とはあくまでも総合力のぶつかり合いであるから故に、個々人が自立できて周囲の人とうまくかかわっていけさえすればそんなことは何とかなるものだよ。
一方、“悩みのるつぼ”の40代の女性に対しては、その年齢故に上記モエミちゃんに対してよりも厳しいアドバイスを申し上げたい。
「夫に自立して欲しい」と貴方は言うが、自立できていないのはむしろ貴方の方ではないだろうか?
我が家の場合、娘が中学生になった頃から既にお互いの趣味を尊重するべく行動に出ている。 どうしても母親との距離が近い娘は私側のポジションにいる場合が多いが、それでもそんな母娘を我が夫はいつも尊重してくれ、我が家はその面では上手く機能している。
わずか半年後に定年を迎える我が夫に対して、確かに家族から孤立しがちであることについて私も心配ではあるが、それはあくまでも私なりの“配慮”の思いであり、私の方からは趣味の不一致に関する不満など何もない。
ここは思い切って、相談者である貴方の方から自立して好きな趣味に没頭しては如何か?
例えば私の場合、娘が中2時点でこの「原左都子エッセイ集」を開設した。 エッセイを血走る目で集中して綴るその時間帯はおそらく背中からオーラが出ており、誰も立ち入る事が出来ない私の聖域である。
ただし自立することとは“自分勝手に好きなことをして気ままに過ごす”事とは大いに意味が異なるはずだ。 相手に対する思いやりの気持ちが必ずや共存しているはずである。
そして、ご亭主の反応を見てみるといいかもしれない。 それでもご亭主が文句を垂れ続けるならば、お二人の関係は所詮そのレベルなのであろう。
その一つは 「手料理が食べられない彼」 と題して、若い未婚男女のすれ違いを綴ったコラムである。
この題名のみ読んで、自称“正統派料理嫌い”として世に名を轟かせている原左都子(本エッセイ集2008年8月バックナンバー「料理嫌いな女」を参照下さい。)など、こんな男性こそが私の結婚相手として理想だったのに、何故私に結婚を申し込まなかったのか… と残念でさえある。
それでは早速、このコラムの内容を要約して以下に紹介しよう。
29歳の公務員のタケトは物静かな性格でサークルの女性達からアプローチされるような立場にある。 タケトの両親は自営業で忙しくさらに料理も苦手だったため、一人っ子の彼はコンビニかファミレスで食事を済ませる習慣となっていた。 加えて親戚の家の料理で食中毒になったことや元々の潔癖症の性格もあり、タケトはまったく手料理を食べられない。 そんなタケトが彼女である24歳のモエミと初デートした時に、ファミレスに誘った。 誘われたモエミは多少びっくりしたが「おしゃれな店は知らないからごめんね」と言われ、彼らしいと好感さえ抱いた。
一方、モエミは料理が得意である。 「今度タケトさんのマンションで手料理を作ってご馳走したいな」「今度公園でのデートの時にお弁当を作って持参したい」等々を提案したところ、タケトより「手料理は食べられない」ことを伝えられた。 それでもタケトは「モエミちゃんが好きなことは本当だ。ただ手料理が食べられるかどうかは分からない。」との意思が強いようだ。 今後結婚話になった場合、モエミとしてはどのような結婚生活を送ればよいのか想像出来ず困惑している。 タケトはモエミの決断に任せると言うが…。
原左都子の私論に入ろう。
これが実話だとした場合、人間の人生とはまさにミスマッチの集合体であることを実感するコラムエッセイである。 私など本気で一生嫌いな料理などせずして生き通したい人間であったため、独身の頃にはタケトのような男性に巡り逢える事を心より希望していたものだ。
ファミレス、いいじゃないの?! 何が悪い?? 私としては夕飯時には「酒」も欲しいがそれにタケトも付き合ってくれるなら、家で嫌いな料理を強要されてストレスを溜め込むよりよほど天国である。
片や、モエミは料理が得意なのね。 そうすると、やはり貴方が作った料理を喜んで食べてくれる結婚相手を選択するべきだよ。 そんな男はごまんといるよ。 大抵の男はモエミちゃんの料理を是非共食べたいと言うはずだよ。 そうしたならば、モエミちゃんはまだまだ若いことだしここはタケトとは別れて、自分が作った料理を毎日美味しい!と感激しつつ食べてくれる男性をゲットするべきだね。 今後の人生はまだまだ長いんだから、自分が得意とする事を日々評価されて暮らすことこそ幸せの第一義と捉え、結婚相手を探すに越した事はないんじゃないかな??
さて、もう一つの記事は“悩みのるつぼ”に寄せられた40代女性よりの 「夫に自立してほしいのですが」 と題する相談である。
これも、早速以下に要約して紹介しよう。
私は40代後半の会社員、夫と高校生の娘そして義父の4人暮らしであるが、例えばテレビの嗜好や余暇の過ごし方において見合い結婚の夫とは趣味が合わない。
子どもが小さい頃は余暇は子ども中心に過ごしてきたためさほどの違和感はなかったが、40代後半になっている今、夫の趣味に合わせて好きでもないことに金と労力を使う事に苛立つ。 私自身は一人で何かをする事に対して苦にならないが、夫の方は私がそうすると不機嫌だ。 今後は夫に自立してもらい、私自身が好きなことを楽しむためにはどうすればいいか?
またまた早速、原左都子の私論に入らせてもらうこととしよう。
この40代女性の家族構成が“義父”を除くと我が家と同じである。
上記の40代女性の相談においては義父の存在について一切触れられていないのだが、もしかしたらその存在こそがこの家庭における大いなるネックとなっているのではあるまいか??
私の場合、結婚以前より“家族構成”とは最大の重要項目であると認識していたため、この女性と同じく見合い結婚である私はとことんその“条件”にこだわった。 自分が暮らす家に義父母が同居するか否かによって我が結婚後の人生が大きく翻弄ることを懸念した上で、義父母と同居の必要がない相手をとことん選び抜いたものだ。
この相談女性の場合、同居OKの条件での見合い結婚だったと推し量ることにしよう。
その上で、見合い結婚相手と趣味が合わない?? 別にそんな事二の次でいいんじゃないの? お互いそれぞれが好きな趣味を楽しめば済む話でしょう。
私の場合は40近くしての見合い結婚だったが、趣味どうのこうのよりも、お互いが培ってきたバックグラウンドや根底にある考え方こそが選抜基準として重要だったものだ。
そろそろ上記2記事のまとめに入ろう。
「手料理が食べられない彼」の場合、未だ24歳のモエミちゃんにとってタケトくんの存在はちょっと重荷であろう。それは理解できる気がする。
私は決してタケトくんを否定はしない。 そんな子が今時存在しても少しも不思議ではないどころか、それでタケトくんが公務員として健康で充実した生活を送っているのならば、私など十分に結婚相手としてOKだよ。(外食の夕飯時に「酒」に付き合ってくれるかどうかは原左都子にとって最重要課題だけどね。)
2人の結婚生活において“料理”の位置付けが最重要であるとは私は思わない。タケトくんに手料理を食べてもらうことのみが2人の幸せでもなかろう。 と言うのも、逆バージョンだがこれ程の料理嫌いの私が作るヘボい料理で我が家族は結構うまくいってるのよ。
人間関係とはあくまでも総合力のぶつかり合いであるから故に、個々人が自立できて周囲の人とうまくかかわっていけさえすればそんなことは何とかなるものだよ。
一方、“悩みのるつぼ”の40代の女性に対しては、その年齢故に上記モエミちゃんに対してよりも厳しいアドバイスを申し上げたい。
「夫に自立して欲しい」と貴方は言うが、自立できていないのはむしろ貴方の方ではないだろうか?
我が家の場合、娘が中学生になった頃から既にお互いの趣味を尊重するべく行動に出ている。 どうしても母親との距離が近い娘は私側のポジションにいる場合が多いが、それでもそんな母娘を我が夫はいつも尊重してくれ、我が家はその面では上手く機能している。
わずか半年後に定年を迎える我が夫に対して、確かに家族から孤立しがちであることについて私も心配ではあるが、それはあくまでも私なりの“配慮”の思いであり、私の方からは趣味の不一致に関する不満など何もない。
ここは思い切って、相談者である貴方の方から自立して好きな趣味に没頭しては如何か?
例えば私の場合、娘が中2時点でこの「原左都子エッセイ集」を開設した。 エッセイを血走る目で集中して綴るその時間帯はおそらく背中からオーラが出ており、誰も立ち入る事が出来ない私の聖域である。
ただし自立することとは“自分勝手に好きなことをして気ままに過ごす”事とは大いに意味が異なるはずだ。 相手に対する思いやりの気持ちが必ずや共存しているはずである。
そして、ご亭主の反応を見てみるといいかもしれない。 それでもご亭主が文句を垂れ続けるならば、お二人の関係は所詮そのレベルなのであろう。