原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

政権が 180°逆戻ってこの国何処へ彷徨う?

2012年12月17日 | 時事論評
 (写真は、南米アルゼンチン 首都ブエノスアイレスに於いて 1858年創業以来150余年の歴史を刻み続けている カフェ トルトーニ の入口に立つ原左都子)


 しばらく「原左都子エッセイ集」の執筆を休止し、年末の多忙なこの時期に南米アルゼンチンへ旅に出ておりました。
 アトランタ経由で片道30時間!! 超ハードなロングフライトにも耐え抜き、無事帰国出来た事がとりあえずは何より命拾いの思いです。

 日本から見て地球の真反対側に位置するアルゼンチンであるが故に、時差が12時間! 昼夜逆転した生活を送り未だ時差ボケ気味ではありますが、本日より「原左都子エッセイ集」を再開致します。


 帰国直後の記憶が新鮮なうちに「アルゼンチン旅行記」を記したい思いは山々なれど……

 昨日(12月16日)実施された第46回衆院選挙結果の“極端さ”に原左都子としては大打撃を受けざるを得ず、帰国後初っ端から選挙関連の「時事論評」を綴り公開する事と相成りました。


 
 まずは、第46回衆院選の「投票率」から私論を展開しよう。

 今回の衆院選の投票率は59.32%。 戦後最低との総務省発表である。 前回民主党が大勝した時の69.28%を9.96ポイントも下回ったと発表されている。
 これまで最も低かったのは小選挙区比例代表並立制が導入された1996年の59.65%とのことで、今回はそれさえも下回り戦後最低となった模様だ。
 12政党が乱立し投票態度を決めかねた有権者が多かったとみられるのに加え、29年ぶりの「師走選挙」となったことも影響したとのネット報道もあるようだ。

 私論であるが、今時師走が忙しい国民とは少数派ではあるまいか? 現代に於いては人々の生活行動パターンは多様化を極めている。 私のように突然旅行にでも出かけない限り、師走選挙へのさほどの影響力はなかったものと考察するのだが。
 結局、今回の投票率が戦後最低だった最大の理由とは 「投票するべき政党がなかった」 というのが国民の正直な思いなのではなかろうか?

 そうであるならば「棄権」するか、あるいは「白票」を投じるとの選択肢もあったであろうに、などとの顰蹙を買いそうな発想が沸いてしまう私なのだが、特に地方に暮らす人々の感覚とはそうではない様子だ。 
 蓋を開けてみると、前回民主党が“カネのバラ撒き公約”等により大勝した選挙同様に、今回は自民党に“理由なき大量票”が投じられたとの結果ではないのか…

 今回の選挙で民主党が歴史的大敗を記録したのは自己責任範疇と言い切れるであろう。
 野田氏が即刻党首辞任を表明するのは当然の成り行きだ。 加えて官房長官の藤村氏は元より名立たる閣僚達が落選に追いやられた事実とは、民主党政権が国民から支持されていなかった事態が浮き彫りになっただけの話であろう。
 (原左都子が個人的に支持している菅さんは危ない橋を渡り命を繋いだ…。 仙石さんなど何故地元で拒否されたの??  若手実力者である枝野さんと前原さんが生き残った事に民主党の未来を少しは感じる私だが…) 

 さらに個人的には、前回当選時より小沢一郎親分にぞっこんおんぶするしか自らの政治生命を繋げなかった“ガールズ”どもが、今回壊滅状態と成り下がった事に胸を撫で下ろしているところだ。 元タレントの蓮舫氏落選も当然の成り行きだし…


 片や、自民党において訳の分からん“チルドレン”どもがまたもや復活してしまったではないか!

 今回の選挙で294議席に達した自民党の当選議員のうち、09年に落選して返り咲いた元職は70人で、1955年の同党結成以来最多だったとの報道だ。 このうち、ほぼ半数の31人は05年衆院選(郵政選挙)の初当選組で、09年に思わぬ苦杯をなめた中堅・ベテラン勢と分け合った。 また、05年の83人を超える119人の新人議員も誕生。安倍自民党は前職105人も含めた「混成部隊」となる。
 自民党に元職が増えた要因は、小泉純一郎首相当時の05年衆院選で初当選した「小泉チルドレン」の大量復活だ。初当選組83人のうち、民主党に大敗した09年衆院選でも77人が出馬したが、2回連続で当選できたのは離党者1人を含むわずか10人だった。この時の落選組34人は今回も自民党から出馬し、32人が当選した。
 (以上、ネットニュースより引用)

 やはり突如の政権交代に備えるためには、急仕立ての“チルドレン”を擁立するしか手立てがないのであろう。


 そうとは言え、そんな得体の知れない人物に何故国民が大量票を投入するのか?? 
 いやはや、国民の選択の極端さには驚かされるばかりだ。
 確かに国民には参政権が保障されている。
 それにしても参政権にも自己責任が伴う事を、何故この国の行政は教育しないのか?


 南米より帰国直後の国政選挙結果に落胆しつつ、今後この国は如何なる方向に彷徨い続けるのやら不安感が募るばかりの私だ……