(写真中央に配置したオブジェは、現在東京都美術館にて開催中の「大英博物館」ミュージアムショップにて買い求めた“ルイス島チェス駒”のレプリカ。 背景は「大英博物館展」パンフレットを転載したもの。)
2015年6月28日までの日程で、東京上野に位置する東京都美術館にて現在「大英博物館展」が開催中だ。
私がこの博物館展を訪れようと考えたきっかけとは、私自身が英国をはじめとして、エジプト、ギリシャ、インド、北米・南米等々の地を訪ね、それら各地の博物館に展示されていた創造物を観賞しているためである。
今回の日本に於ける「大英博物館展」とは、当該博物館に展示されている芸術作品の中からダイジェストに100作品を抽出し、「100の『モノ』が語る人類の創造の歴史。時空を超えた200万年の旅へようこそ。」とのサブタイトルの下に公開されている。
(上記、我がエッセイ表題もパンフレットタイトルより引用させて戴いた。)
冒頭からいきなり番外編であるが、私が何故冒頭写真に紹介した「ルイス島のチェス駒」オブジェのレプリカを買い求めたいきさつに関して説明しよう。
今回の「大英博物館展」の場合、ミュージアムショップに置く商品開発が困難だったことは素人目にも想像が付く。 当該博物館展に於いても、美術館博物館ミュージアムショップで定例の「ボールペン」「キーホルダー」「Tシャツ」「エコバック」「コースター」等々…ももちろん販売されていた。 ところが我が想像通り、歴史的創造物をそれら商品の図柄にデザイン転化したとて、(おそらく誰が想像しても)少しも“可愛くない”のだ。
美術館・博物館等を訪れた場合、その記念に必ず出口のミュージアムショップにて何某かの商品を買い求めたい私にして、今回は商品群の“可愛くなさ”ぶりには閉口させられた。
その時見つけたのが、冒頭写真等々数種のオブジェを入れた“ガラポン”だ。 (正確に説明するなら“ガラポン”に入れられていたのではなく、単にバスケットに積まれていた“内容不明物”の中から自分が一つを選んで買い求めるとの“ギャンブル販売方式”だった。) これが3百数十円と安価だったのを良き事として、大の大人の私が念入りに選んでいると、隣に同年代程の女性がやってきた。
彼女が私に言うには、「振ったら中身がある程度分かるかしら?」「重い方がいいものが入っているかも!」 それに応えて私曰く、「そうとは限らないかもしれないですよ~。」 彼女曰く、「貴方は何が欲しいの?」 私応えて、「やっぱり派手な方がインパクトがあっていいと思いませんか? 私の好みは“柿右衛門の象”です。」
結局私が引き当てたのは、一番地味な“ルイス島のチェス駒”だったとのお粗末な終焉だ…。
ここで、「大英博物館」に関してウィキペディア情報より一部を引用して紹介しておこう。
英国ロンドン グレートラッセル通りに1759年に開館した博物館である。
世界最大の博物館のひとつで、古今東西の美術品や書籍や略奪品など約800万点が収蔵されている(うち常設展示されているのは約15万点)。収蔵品は美術品や書籍のほかに、考古学的な遺物・標本・硬貨やオルゴールなどの工芸品、世界各地の民族誌資料など多岐に渡る。イギリス自身のものも所蔵・展示されている。余りに多岐にわたることから、常設展示だけでも一日で全てを見ることはほぼ不可能である。
世界中の博物館との連携による巡回展計画や途上国の博物館への技術協力なども進められている。
来館者の約56%が外国人観光客といわれている。このため各国語版の案内書も充実している。
原左都子の私事だが、私も1979年に英国ロンドンを訪れたのに、旅程のほとんどが団体行動だった事が災いして当時「大英博物館」を訪問しなかったのは今思えば実に残念だ。 (と言うよりも当時は自分の興味が決して芸術に向いてなかったかも。 自由行動時間には当時音楽通の私はカーナビ-ストリートへ一目散に出かけたものだ。)
さてここで現在東京上野で開催されている「大英博物館展」の見どころを、原左都子の記憶に残っている作品の中から少し以下に列挙しよう。
「古代エジプトの棺」 紀元前600年頃 エジプト
これは博物館入口を入って直ぐに展示されているのだが、まさにエジプトカイロ市にある「国立博物館」(正式名称を忘れたが)のツタンカーメン棺の展示を我が脳裏に思い起こさせるものだった。
私はエジプト旅行中に現地の尋常でない猛暑と共に食べ物が一切口に合わず、厳しい下痢症状に見舞われていた。 そんな折にちょうど当該博物館を訪れた時にも下痢症状が激しかった。 「すぐそこにツタンカーメンの棺が展示されています」とのツアーコンダクター氏の説明に、「私こそがこの地にて命を滅ぼし棺にいれられるのか…」との感覚が、下痢に伴う血便症状と共に朦朧と我が脳裏に過ったものだ…
「ウルのスタンダート」紀元前2500年 イラク
最初の都市文明の一つ、メソポタミアのウルで王家の墓から見つかったもの。
(私見だが、前評判が高かったのか博物館会場内でこの作品に人が多く群がり混雑していて、見ようと思わなかった…)
「銃器で作られた『母』像」 2011年 モザンビーク
最近造られた作品だ。
これを何故今回の博物館展で展示しようと、担当学芸員氏が志したのかが私としては興味深い。
それはおそらく(あくまで原左都子の私見だが)、現在の我が国政府が“武器を持つ闘い”を志向している事実に基づくのではあるまいか??
現在東京上野で開催されている「大英博物館展」とは“芸術”に分類するよりも、まさに主催者が掲げている通り、「人類の創造の歴史・時空を超えた200万年の旅」こそを主題としたものであろう。
東京都美術館が欲したその思いを、ご興味があるならば、ご自身で辿ってみては如何だろうか?
2015年6月28日までの日程で、東京上野に位置する東京都美術館にて現在「大英博物館展」が開催中だ。
私がこの博物館展を訪れようと考えたきっかけとは、私自身が英国をはじめとして、エジプト、ギリシャ、インド、北米・南米等々の地を訪ね、それら各地の博物館に展示されていた創造物を観賞しているためである。
今回の日本に於ける「大英博物館展」とは、当該博物館に展示されている芸術作品の中からダイジェストに100作品を抽出し、「100の『モノ』が語る人類の創造の歴史。時空を超えた200万年の旅へようこそ。」とのサブタイトルの下に公開されている。
(上記、我がエッセイ表題もパンフレットタイトルより引用させて戴いた。)
冒頭からいきなり番外編であるが、私が何故冒頭写真に紹介した「ルイス島のチェス駒」オブジェのレプリカを買い求めたいきさつに関して説明しよう。
今回の「大英博物館展」の場合、ミュージアムショップに置く商品開発が困難だったことは素人目にも想像が付く。 当該博物館展に於いても、美術館博物館ミュージアムショップで定例の「ボールペン」「キーホルダー」「Tシャツ」「エコバック」「コースター」等々…ももちろん販売されていた。 ところが我が想像通り、歴史的創造物をそれら商品の図柄にデザイン転化したとて、(おそらく誰が想像しても)少しも“可愛くない”のだ。
美術館・博物館等を訪れた場合、その記念に必ず出口のミュージアムショップにて何某かの商品を買い求めたい私にして、今回は商品群の“可愛くなさ”ぶりには閉口させられた。
その時見つけたのが、冒頭写真等々数種のオブジェを入れた“ガラポン”だ。 (正確に説明するなら“ガラポン”に入れられていたのではなく、単にバスケットに積まれていた“内容不明物”の中から自分が一つを選んで買い求めるとの“ギャンブル販売方式”だった。) これが3百数十円と安価だったのを良き事として、大の大人の私が念入りに選んでいると、隣に同年代程の女性がやってきた。
彼女が私に言うには、「振ったら中身がある程度分かるかしら?」「重い方がいいものが入っているかも!」 それに応えて私曰く、「そうとは限らないかもしれないですよ~。」 彼女曰く、「貴方は何が欲しいの?」 私応えて、「やっぱり派手な方がインパクトがあっていいと思いませんか? 私の好みは“柿右衛門の象”です。」
結局私が引き当てたのは、一番地味な“ルイス島のチェス駒”だったとのお粗末な終焉だ…。
ここで、「大英博物館」に関してウィキペディア情報より一部を引用して紹介しておこう。
英国ロンドン グレートラッセル通りに1759年に開館した博物館である。
世界最大の博物館のひとつで、古今東西の美術品や書籍や略奪品など約800万点が収蔵されている(うち常設展示されているのは約15万点)。収蔵品は美術品や書籍のほかに、考古学的な遺物・標本・硬貨やオルゴールなどの工芸品、世界各地の民族誌資料など多岐に渡る。イギリス自身のものも所蔵・展示されている。余りに多岐にわたることから、常設展示だけでも一日で全てを見ることはほぼ不可能である。
世界中の博物館との連携による巡回展計画や途上国の博物館への技術協力なども進められている。
来館者の約56%が外国人観光客といわれている。このため各国語版の案内書も充実している。
原左都子の私事だが、私も1979年に英国ロンドンを訪れたのに、旅程のほとんどが団体行動だった事が災いして当時「大英博物館」を訪問しなかったのは今思えば実に残念だ。 (と言うよりも当時は自分の興味が決して芸術に向いてなかったかも。 自由行動時間には当時音楽通の私はカーナビ-ストリートへ一目散に出かけたものだ。)
さてここで現在東京上野で開催されている「大英博物館展」の見どころを、原左都子の記憶に残っている作品の中から少し以下に列挙しよう。
「古代エジプトの棺」 紀元前600年頃 エジプト
これは博物館入口を入って直ぐに展示されているのだが、まさにエジプトカイロ市にある「国立博物館」(正式名称を忘れたが)のツタンカーメン棺の展示を我が脳裏に思い起こさせるものだった。
私はエジプト旅行中に現地の尋常でない猛暑と共に食べ物が一切口に合わず、厳しい下痢症状に見舞われていた。 そんな折にちょうど当該博物館を訪れた時にも下痢症状が激しかった。 「すぐそこにツタンカーメンの棺が展示されています」とのツアーコンダクター氏の説明に、「私こそがこの地にて命を滅ぼし棺にいれられるのか…」との感覚が、下痢に伴う血便症状と共に朦朧と我が脳裏に過ったものだ…
「ウルのスタンダート」紀元前2500年 イラク
最初の都市文明の一つ、メソポタミアのウルで王家の墓から見つかったもの。
(私見だが、前評判が高かったのか博物館会場内でこの作品に人が多く群がり混雑していて、見ようと思わなかった…)
「銃器で作られた『母』像」 2011年 モザンビーク
最近造られた作品だ。
これを何故今回の博物館展で展示しようと、担当学芸員氏が志したのかが私としては興味深い。
それはおそらく(あくまで原左都子の私見だが)、現在の我が国政府が“武器を持つ闘い”を志向している事実に基づくのではあるまいか??
現在東京上野で開催されている「大英博物館展」とは“芸術”に分類するよりも、まさに主催者が掲げている通り、「人類の創造の歴史・時空を超えた200万年の旅」こそを主題としたものであろう。
東京都美術館が欲したその思いを、ご興味があるならば、ご自身で辿ってみては如何だろうか?