原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「何故野党は政策が異なるのに統一候補を出すか?」って??

2019年07月03日 | 時事論評
 表題の文言は、本日つい先程午後1時半よりNHKテレビにて放映された「党首討論会」にて、安倍自民党総裁が“しつこくも”立憲民主党枝野氏に対して繰り返した質問だ。

 そんなの決まっているじゃないか!
 アンタ(安倍首相)が率いる「与党」を是が非でも倒したいからだよ。
 ここは、細かい政策議論をしている場合じゃないだろ?? とにかく来る7月21日の参院選にて「与党」を倒す使命が“打倒与党”派の国民から「野党」に託されているのだ!


 早速ネットより、上記「党首討論会」に関する情報を引用しよう。

 本日7月3日午後1時30分より、日本維新の会の松井代表、国民民主党の玉木代表、公明党の山口代表、自民党の安倍首相、立憲民主党の枝野代表、共産党の志位委員長、社民党の吉川幹事長、与野党7党首が、参院選の公示を4日に控え、東京都千代田区の日本記者クラブ主催の討論会に臨んだ。
 消費増税や憲法改正などで論戦を交わした。
 安倍晋三首相(自民党総裁)は「政治の安定を訴えていきたい」と述べた。 公明党の山口那津男代表は「小さな声を聴く力があることが政治に信頼と希望を生む」と語った。
 立憲民主党の枝野幸男代表は「生活の防衛をする。そのための第一歩とする選挙にしたい」と訴えた。 年金制度のあり方を与野党で議論すべきだとの考えも示した。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は「消費を活性化することで経済の好循環をつくり上げたい」と強調した。 共産党の志位和夫委員長は「消費増税10%をストップし『暮らしに希望を』と訴えたい」と話した。 日本維新の会の松井一郎代表は「身を切る改革」の重要性を訴え「消費増税を凍結していきたい」と主張した。
 憲法改正を巡って、首相は「自衛隊の存在を明確に位置づけることは防衛の根本だ」との見解を示した。
 社民党の吉川元幹事長は「憲法を変えるのではなく憲法を生かすことを訴える」と述べた。

 (以上、ネット情報より引用したもの。)


 先程このテレビ放送を視聴した原左都子の記憶に辿りつつ、とりあえずの私見を述べよう。

 今回の「党首討論会」で目立ったのは、やはり現在国民から大いなる反感を買っている安倍政権の「老後2000万円必要」発言に対抗するべく的を絞った野党側の選挙対策であろう。
 ほとんどの野党党首がこれに関する“選挙スローガン”を掲げていた。
 例えば立憲民主党は、上記ネット情報にも書かれている通り「生活防衛」だ。 あるいは、国民民主党は「家計第一」、等々……

 これに対し安倍氏のスローガンは「政治の安定を訴える」だが。
 ちょっと待って欲しい。 現在の安倍政権政治によりこの国家が“安定”していると安倍氏は勘違いして図に乗っている場合ではないだろう。
 その辺は、さすが野党党首達だ。 立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党党首のそれぞれが、安倍氏に対して厳しい“つっこみ”を入れていたのに安堵させられた。

 原左都子として一番鬱陶しかったのは、表題に掲げた“憲法論議”をめぐる安倍氏の立憲民主党党首 枝野氏に対する“野党間での温度差の違い”を執拗にまで攻めた場面だ。
 確かに、憲法改正に関する政策論は野党間で確実に“温度差”があろう。 それを安倍氏が“これみたことか!”と「そんな実態で統一候補を出したとて、もしも参院選に勝利しても以前の民主党政権時のように内部分裂が発生し崩壊するのみだ!」と殊更訴えたのに辟易とさせられた。
 よくぞ言うよ、だ。 アンタ(安倍氏)が率いる与党内でも「自民党」と「公明党」間での憲法解釈は大幅に異なっているではないか!! しかも数の論理で今回の参院選では(宗教がらみの)「公明党」が確実に“票”が取れる事を見込んで、今の時代議員定員減が叫ばれている趨勢に反し与党は定員増に賛同したとの卑劣さのようだ。
 
 憲法改正を巡って、首相は「自衛隊の存在を明確に位置づけることは防衛の根本だ」との見解を示した。 これに対し、社民党の吉川元幹事長は「憲法を変えるのではなく憲法を生かすことを訴える」と述べた。
 (実は、この私は以前「社民党」を支持していた時代もあるが、この吉川元幹事長の憲法発言は“名言”と評価申し上げたいものだが。)

 
 そう言う私は、今現在は枝野氏率いる「立憲民主党」支持派だが。
 
 その「立憲民主党」の今回の参院選「公約」を朝日新聞記事より、以下に紹介しよう。
 アベノミクスによる実質賃金低下は家計を圧迫。 消費税率の引き上げ凍結。 国民の権利拡大に寄与する憲法議論は進めるが、9条改悪や解釈改憲は反対。
 (以上、朝日新聞記事より引用したもの。)


 ところが何を血迷ったんだ、立憲民主党!??
 何故、元タレントモー娘。の市井紗耶香などを今回の参院選に擁立したのだ!

 ちょっと許し難いなあ、その陳腐な選挙戦手法!!
 しかも、その市井紗耶香が「私は蓮舫氏を尊敬しています!」なる映像がネットで溢れている始末…
 蓮舫ねえ…  今や立憲民主党内で低迷を彷徨っている議員と把握しているが…。

 参院選を目前にして、まったく辟易とさせられてしまった… 

 ここは、負けて元々の“零細”「社民党」に寝返るべきか……