原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「アベノミクスがパスタ好きの私に及ぼす影響」

2019年09月22日 | 時事論評

  前置きですが。   本日は長文エッセイですが、必ずや全文を熟読されて後に、もしもこのエッセイがお気に召されたならば、「いいね!」等を頂戴出来ましたら幸甚です。       

 

 またまた、娘の大学時代のレポート課題文書紹介で恐縮だが。 

 これまたサリバン母の私が手伝った(というよりも私一人で仕上げた)レポートである。

 そう言えばアベシンゾーって既にこの頃から首相としてのさばり、偉そうに「アベノミクス」「アベノミクス」とうるさくホザいていたものだ。(今尚それをやっているようだが。)

 これを我が娘のレポート課題に利用しない手は無い! と企んで作成したのがこの文書である。

 早速、以下に掲載させていただこう。

 

  「国際理解論」  平成24年度レポート課題

 

副題:  「アベノミクス」がパスタ好きの私に及ぼす影響

 

目  次

 

Ⅰ  はじめに

 

Ⅱ  今回のレポート課題の目的及び方法

 

Ⅲ  本 論

○ 小麦及びスパゲッティの国内生産量及び国内自給率等の調査

    ○ 「アベノミクス」に関する基礎知識の確認及び今後の予想

    ○ 両者の結びつけ 及び 後者がパスタ好きの私に及ぼす今後の影響に関する検討

 

Ⅳ 結論 及び 考察

 

Ⅴ 参考文献・参考資料 

 

 

Ⅰ  はじめに 

 1年後期の「国際理解論」においては、毎時間グループ活動を中心に興味深い授業が展開した。

 開講直後の授業では「世界がもし100人の村だったら」の詩が配布され、グループ毎にクッキーとお茶が配られた。 私は貧富中間層の国に属したが、クッキーとお茶の量による各国間の貧富差がよく理解できた。

 「エビの履歴書」の授業においては、東南アジア等のエビ輸出国の女性労働者達が安価な賃金で働いていることを学んだ。 それに加えて、現地で輸出エビを養殖するに当たり防腐剤等添加物が大量に使用されるが、その添加物のために周囲の農耕地が汚染され使用不能となっている現状も分かった。

 世界の食の多様性の授業では、アフリカのマリが取り上げられた。 最近イスラム教過激派の襲撃により多くの死者を出した国内大手企業「日揮」の進出先であるアルジェリアにおいて、マリ現地の過激派がかかわっている報道が流れた。 そのマリの食卓を磯田先生の授業で見たばかりの私は、宗教がからむ闘争が世界各地で過激化している悲惨な現状を思い知らされる。

 「貿易ゲーム」の授業においては、世界各国の輸出入の偏りが理解できた。その中でも、各国の平和調停役を果しているはずの国連でさえも大きな偏りを抱えている現実が、磯田先生が演じて下さった「国連担当」の意地悪演技によりよく理解できた。 

 いろいろな事を学ばせていただいた「国際理解論」の授業である。

 その中で今回私が取り上げたいのは、昨年12月に政権交代したばかりの自民党安倍政権が掲げる「アベノミクス」と、私が好きなパスタとの関係である。 両者の関係を探るにあたって、「国際理解論」の中で取り上げられた「食糧自給率」及び「貿易・輸出入」がキーワードとなろう。

以下の章からはその関係を探る検討を重ね、最後に結論を導くこととする。 

 

Ⅱ  今回のレポート課題の目的及び方法

 私は小さい頃からパスタが好きだ。 元々好き嫌いが多く、また成長と共に好きな食べ物が変わりゆく中、パスタのみは幼少時から現在に至るまで一貫して好物である。 外食をする時など、ほとんどの場合イタリアン系のレストランでスパゲッティを食べたいとの発想が真っ先に出る。

 スパゲッティをはじめとするパスタは、その原材料が「小麦」である。 「小麦」の国内生産量、及び国内自給率は低い。 日本国内で食する小麦のほとんどは外国からの輸入に頼る現状である。

 まず本論において、日本国内の「小麦」及び「パスタ」の生産量、外国からの輸入量、及び国内自給率の詳細を調査し、その結果を明記する。 

 次に、自民党安倍政権が主張する「アベノミクス」とは何なのか。 そしてその経済政策が今後の海外との貿易・輸入に及ぼす影響を探る。 

 最後に上記両者の結びつけを行う。 安倍政権の「アベノミクス」政策により、今後私は大好きなパスタを国内で今まで通りの価格や美味しさで食べられるのか否か等、パスタ好きの私に及ぼす影響に関する検討を行う。 

 

Ⅲ  本 論

 

○      小麦及びスパゲッティの国内生産量及び国内自給率の調査

1、小麦の国内生産量、輸入量及び国内自給率

   国内生産量    746千トン

   輸入量     6480千トン

   国内自給率    11,1%

      (授業中に磯田先生が配布下さった「平成23年度食料需給表(概算値)」より引用、計算)

2、スパゲッティの国内生産量、輸入量及びその比率

   国内生産量   132.100トン

   輸入量     123.449トン

      国内生産量と輸入量の比率   52 対 48

  (ネット情報 日本パスタ協会作成「パスタの国内生産・輸入・輸出量等の推移(平成24年11月)」より平成23年度のデータを引用、計算) 

  上記データの通り、「小麦」の調査においては予想通り国内自給率が1割少しと低いことが判明した。 一方、スパゲッティに関しては予想に反して国内産のものが輸入量を上回っていることも分かった。 日本から海外へ少量ではあるがパスタ製品が輸出されている事実も判明したが、これは意外であり興味深い。

 いずれにしてもパスタの原材料である小麦自体の自給率は低く、私が普段食しているパスタは輸入小麦に大きく依存している結果となる。

 

○      「アベノミクス」に関する基礎知識の確認及び今後の予想

  1、「アベノミクス」とは何か?

  「アベノミクス」とは、現自民党安倍政権首相である安倍晋三氏が構想する経済政策のことであり、安倍+エコノミクス の造語である。

  国内における大胆な金融緩和、日本経済再生を目指した製造業の復活、日本の国際力増強のための産業海外流出の防止、法人税の引き下げ、レアアース等海洋資源の開発投資、などがその支柱として挙げられる。 

 (以上、ネット情報「はてなキーワード」より引用) 

 1月27日に召集された第183回通常国会の所信表明においても、安倍首相は「アベノミクス」による経済再生を前面に出す言及をした。

 この「アベノミクス」が安倍首相の理想通りに機能するのかどうかが、今後の政権続行の鍵となろう。 ところが、私が日々見聞している各種ニュースメディア情報によると、事はそう簡単には進展しないようでもある。 「アベノミクス」の言葉のみが先走りして現在それに対する期待感で株価が上昇し、ここのところ円安が急激に進んだことは事実であるが、これに実質的国内経済力が伴うのか否かに関しては、まだまだ今後の課題となるとのニュース情報でもある。

 ここでの結論としては、「アベノミクス」は今後の我が国の経済再生において、まだまだ不安定材料が多いと言えよう。 ただし1月28日時点での外国為替相場は、1ドル=90円を超過する円安状態を維持していることも事実だ。

 

○      両者の結びつけ 及び 後者がパスタ好きの私に及ぼす今後の影響に関する検討

 

自民党安倍政権による経済政策「アベノミクス」により、対ドル、対ユーロ外国為替相場は現在円安状態となっている。

  その場合、海外との貿易においてその取引額が必然的に変動する結果となる。 単純に考えると、国内自給率が低い「小麦」を今までと同じ量輸入する場合、今まで以上の莫大な円が投入されることとなろう。 と言うことは、私の好物であるパスタの値段が上がってしまうのだろうか?

  あるいは、パスタ製造国内企業においてその輸入損失を補填するために、品質を下げた商品を製造することも考えられる。 と言うことは、今後国内産パスタの味も落ちるのか?

 

Ⅳ  結論 及び 考察

 

 本日(1月30日)夜9時のNHKニュースによると、東京上野アメ横では輸入パスタの販売価格が既に20%程度上昇しているとのことである。 これなど、「アベノミクス」がもたらした円安情報を利用して、早速販売業者が身勝手に“便乗値上”した現象に他ならないであろう。

 欧米等諸外国からも、国内デフレ対策を主眼とした一時の短絡的経済政策とも言える「アベノミクス」に対する批判・敵対心が渦巻いているとの報道でもある。 世界規模で経済危機の状況下にあるが、実質的経済力の裏付けのない国力増強のための一国の身勝手な経済政策が、いつまで機能するのかに関しては不確実性が高いとしか言えないとの論評が大方ではなかろうか。 

 本論において検討したとおり、「アベノミクス」がもたらした急激な円安現象により、私の好物であるパスタは既に国内で値上がり傾向にあるようだ。

 そうだとはしても、市場の価格の上下動に単純に一喜一憂するのではなく、一消費者として、今後も「アベノミクス」ひいては社会の政治経済の動向を見つめつつ、賢い消費行動を取るべきであろう。

 それこそが、今後共に美味しいパスタを味わう一番の方策ではないかと私は結論付ける。 

 

Ⅴ  参考文献・参考資料 

 

○      「平成23年度食料需給表(概算値)」 磯田先生配布資料

○      「パスタの国内生産・輸入・輸出量等の推移(平成24年11月)」

                                    http:/www.pasta.or.jp

○      はてなキーワード 「アベノミクス」 http:/d.hatena.ne.jp/keyword

○      朝日新聞記事

〇  NHK 「ニュース7」 「ニュースウォッチ9」報道

 

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 以上、私が作成し、娘が大学へ提出した大学1年時の課題レポートを掲載させていただいた。

 

 この頃は、当該「原左都子エッセイ集」にても安倍政権の「アベノミクス」をバッシングしまくっていた頃であり、このレポートに取り掛かるに当たり何らの迷いも戸惑いも無かったものだ。 

 調査が必要な項目以外は、スラスラと書き上げた記憶がある。

 特に大学のレポートを手伝う場合に一番留意するべきは、科目が何であれ、娘が大学で如何なる授業を受けているのかを把握する事だ。

 そのために、私は娘に必ずや授業全てのノートをきちんととる事を指導した。 それがなければ、担当教官が一体どんな内容の授業を行っているか把握不能だからだ。

 我が娘の優れたところは、サリバン指導により既に小学校高学年位からこの“聞き取り書き”が得意だった事だ。

 今時、大学生にしてこの“聞き取り書き”が出来ない学生が多いと聞く。 我が二度めの大学文系学科にてもそれを経験しているが、どれ程の数の学生が試験前に私のところへやって来て「ノートを貸して欲しい」と嘆願したことか。 (参考だが、一度目の医学部にてはそのような経験は皆無だったのだが… )

 実に呆れる事態だが、どうやら高校までの黒板板書に慣れ切っているようだ。 そうだとしても、大学生になってからでも遅くないから“聞き取り書き”に取り組むべきなのに…

 

 本レポート課題の Ⅰ をご覧になって頂ければお分かりいただけるだろうが、この内容は娘の“聞き取り書き”ノートより転記してまとめたものである。

 これがなければ、当該「国際理解論」にて如何なる授業が成されたのかが把握不能であり、本レポート着手に際し掴みどころが無かったことだろう。

 

 そしていつものサリバンと娘の取り決めだが。

 必ずや全文の内容を理解して提出する事! とのサリバンの厳しい指導に従順に従い提出し、高得点を貰ったものと記憶している。

 

 P.S.

 長文エッセイですが、必ずや全文を熟読されて後に、もしもこのエッセイがお気に召されたならば、「いいね!」等を頂戴出来ますように。 

 「原左都子エッセイ集」への皆様よりの“本気の支持”の実態を探りたい思いもあります。

 どうかご協力を賜りたく存じます。