冒頭から、朝日新聞2019.12.14付 “悩みのるつぼ” より50代女性による「夫の奴隷のような生活です」の相談内容を、以下に要約して紹介しよう。
50代の主婦だが、2人の娘は既に巣立ち4歳上の夫と2人の生活になった。 朝は早く起きて朝食を作り、夫を見送った後は必死に家事を済ませてパートの仕事へ、夕方は台所直行だ。
土日はソファでゴロゴロする夫を視野に入れながら三度の飯の支度。 結婚して30数年、「おいしい」の一言もない。 義父母の介護もようやく施設に入れたとはいえ、様子見や手続きなど当然のことのようにこき使われている。 無口で常にむっとしていて「誰に食わせてもらってるんだ」という態度が全身にみなぎっている。
「俺に迷惑をかけるな」と言われており、パートや趣味そして掃除などは夫から見えない時間帯にしている。
パートのためお金もないし、フルで働いてもどうせ家事炊事がのしかかるのだから自分がしんどくなるだけだ。
逃げ出せば? と言われても、長年隅々まで綺麗に掃除し草木の剪定やDIYできちんと保ってきた我が家には愛着がある。
たまのランチや習い事では根本的な解決にはならないし、それすら夫の定年後できなくなるのかと悲観している。 このまま自由も喜びもない奴隷のような生活を変えるには、具体的にどのような行動を起こしたらよいのだろう?
(以上、“悩みのるつぼ”相談内容より引用したもの。)
原左都子の私見に入ろう。
一体どうしたと言うの?
相談内容を一見するに、この女性、私よりもずっと楽(ラク)な生活をしていると結論付けるのだが。
娘さん2人は既に巣立っているとの事。 この私など、一生かけて多少の不具合を抱える娘のサリバン業を背負って生きる運命にあるのだが。 (ただこの状況こそが私を更なる強い人間に仕立ててくれ、豊かな人生を歩ませてくれているとも考察しているが。)
義父母の介護などご亭主が未だ有職ならば、フルタイムではない貴女がその保障人業を担当して当然とも考えられるし。
肝心要の相談者のご亭主に関してだが。
何だか相談女性が“被害妄想”域に入ってしまっている感すら抱く。
ご亭主側は「俺に迷惑をかけるな」と発言しているとのことだが。 この言葉、私なら嬉しいけどなあ。 何故かって、こちらとしても「私の邪魔しないでね」と言いたいくらいだもの。
いえいえ、我が亭主はまかり間違っても「俺に迷惑かけるな」などとの発言はしないよ。 何故かと言えば、(一応理学博士取得ネイチャー論文提出者だが)、私側からの認識として基本的にいつも “ボーーーっとしているタイプ”であることが一番の理由だ。😓 私が一人で“サリバン業”を頑張っている事実に、今尚気づいていないようにすら見受けられるし… ただこの亭主の無頓着ぶりこそが、我が家の安泰に大いに貢献していると私は感謝している。😀
朝日新聞相談者は、自身がパートの身分のため「お金がない」と言うが。 そのパート収入を家計の一部に充てているのだろうか? そうだとすれば、確かにご亭主に不満を持つ気持ちが少しは理解可能だが。 ただその場合でも解決策はあろう。 今後の家計の負担に関して、ご亭主と今一度話し合いを持てばよかろう。
と言うよりもこの相談者ご夫婦の一番の問題点は、話し合いの機会が皆無というべきか、そもそもコミュニケーションが一切成り立っていない事態にこそ原点がありそうだ。
相談者が救われる点は、現在お住まいのご自宅に愛着があるとの部分だ。
それがあるならば今後はどうか、たまのランチや習い事よりも“ご亭主との談話”の時間でも設けられてはいかがか? とアドバイスしたくもなる。
相談者がおっしゃるところの、たまのランチや習い事に関してだが。
それは誰しも飽きる、と言うよりも後回しにするべき対象物ではなかろうか?
この私とて現在フルート練習を中断している。 (ランニングに関しては、今後親族に対する我が責任を益々果たすためにも体力作りを励むべきとの観点もあり、頑張り続けている。)
何よりも現在我が身に課せられている最大事象とは、一家安泰にあると結論付ける故だ。
最後に、我が私論を述べよう。
今回の朝日新聞“悩みのるつぼ”相談者の場合、確かに私よりも10数年若い世代の女性である。
まだまだご自身の夢を描きたくてむずむずする年代でもあろう。
そんな自身にとって、ご亭主が一番の弊害…??
その怨念からどうしても逃れられないのであれば。
ここは、今回の相談者であられる三輪明宏氏の回答に従ってもよいのかとも考える。
その三輪氏のご回答の結論部分を以下に紹介しておこう。
「奴隷のような生活を変えたい」と言うのであれば、自分が家を出るか、家から夫を追い出すしかありません。 まずは娘さん達の立ち会いのもと、夫とお互いに愛していないことを確認する話し合いの場を持ってはどうか。 現状を把握し思っていることを言い合えば、もしかすると夫婦関係にも変化があるかもしれません。
最後に、原左都子の推測だが。
この相談者にその力量がなさそうな点が大いに気掛かりだ…