(冒頭写真は、我が2度目の大学にて受講した「法学概論」の1ページ。)
今回紹介したのは、「裁判と法源」がテーマのようだ。
これで思い出したのだが、何故私が大学4年次にもなって「法学概論」を受講したのかと言うと、大学院受験を目指していたことも大きな理由だった事を思い出した。
出身大学と一橋大学法学研究科、そして東大法学研究科の大学院受験を目指していた。
そのうち、東大大学院は「民事訴訟法」も受験科目だった。 残念ながら、我が大学ではこの年には「民事訴訟法」が開講されなかったため、その代替として「法学概論」を受講した記憶がある。
結局はやはり「民事訴訟法」の学習が不十分だったため、東大には願書を提出したものの受験は断念した。 後で聞いた情報だが、東大大学院は定員が多いため、定員が少ない一橋大学よりも合格可能性が高く“受け得”だったかもしれない、との巷の噂だった。
結果として我が大学の大学院へ進学の形となったが、むしろ既に大学でお世話になっている教授氏(後に“文化勲章秋の叙勲”をご受賞されたが)に引き続き教授いただいたことが、大正解だったと言えるだろう。 何分大学院とは教授との関係が濃厚だ。 これまでの師弟関係の積み重ねが多いに活きて、充実した学問生活を送れたものだ。
さて、話題をS先生の「法学概論」に戻そう。
それにしても、S先生の講義は実に面白い! 今読み直してみても、話題が豊富で引き込まれるものがある。
「法を知らないからその法の適用を受ける事はない、ということはない。」
おっしゃる通りだが、これを授業中に述べる先生も珍しいだろう。
「民法239条 無主物先占 所有権放棄したものを拾ったような場合 “三方一両損”」
この“三方一両損”に関して説明すると、落語や講談の用語のようだが。
左官金太郎が3両拾い、落とし主の大工吉五郎に届けるが、吉五郎はいったん落とした以上、自分のものではないと受け取らない。 大岡越前守は1両足して、2両ずつ両人に渡し、三方一両損二して解決する、との話らしい。
S先生、落語や講談にもご趣味があられたのだなあ。
「くがたち」って、何だ?
“盟神探湯”と書くようだが。
古代日本で行われていた神明裁判のこと、らしい。
まったくもって、S先生は博学であられるなあ。 授業が面白い訳だ。
別ページに移ると。
裁判官は判決書を書くのを嫌がるらしい。 何故ならば、下手な判決書を書くと学者等から批判されるから、とのことだ。
そうおっしゃるS先生も、裁判官ご批判経験がおありでは??? 😳
更にS先生は授業中に「映画 アンタッチャブル」の紹介をして下さっているのだけど、それがどうしたって??
と言うわけで、ウィキペディアより一部を以下に引用しよう。
『アンタッチャブル』(The Untouchables)は、1987年のアメリカ映画。 禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。 捜査チームの主任捜査官だったエリオット・ネス の自伝を基にしている。
なるほど。 実録による“裁判映画”って訳ね。
未だ見ていないが、今度機会があれば見ますね。