原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「ひとりぼっち」考

2023年06月01日 | 時事論評
 「ひとりぼっち」ねえ…


 それを言うならば、この原左都子など 我が人生のほとんどを好き好んで “ひとりぼっち”(及びそれに準ずる生き方)を選択して生きてきている人種かもしれない。 
 とにかく、徹底した“集団嫌い”の私だ!!
 くだらない集団活動を強制的にさせられるよりも、単独で生きる方がずっと性に合っている人種である。


 話題を変えて、長野県中野市で4人が殺害された事件に関するネット情報を、以下に引用しよう。
 
 長野県中野市で4人が殺害された事件で、逮捕された容疑者が女性2人を殺害した動機について「2人が話をしながら散歩しているときに『独りぼっち』と自分をばかにしていると思った」などと話していたことが捜査関係者への取材でわかりました。
 警察は談笑しながら散歩する2人を見て悪口を言われていると思い込み襲った疑いもあるとみて調べています。
 警察はこのうち池内巡査部長に対する殺人の疑いで農業の青木政憲容疑者(31)を逮捕し、ほかの3人を殺害した疑いでも捜査を進めることにしています。 
 このうち村上さんと竹内さんは現場近くに住み、毎日の散歩で容疑者の自宅の前を通っていて、当日も散歩の途中に襲われたとみられています。
 これまでの調べで、容疑者は自宅に立てこもった際に説得にあたった親に対し、「被害者の女性が自分を悪く言っていると思いやった」などと話していたことがわかっています。さらに、このとき、容疑者が親に対し「2人が話しながら散歩しているとき、自分のことを『独りぼっち』とばかにしていると思った」などとも話していたことが捜査関係者への取材でわかりました。
 また、容疑者は大学を中退していましたが、親は警察に対して、「大学時代に『独りぼっち』と言われていじめられ、そのことばに過剰に反応するところがあった」と話しているということです。
 容疑者と女性2人は関係は薄かったとみられ、警察は談笑しながら散歩する2人を見て悪口を言われていると思い込み一方的に恨みを抱いて襲った疑いもあるとみて調べています。 (途中大幅略)
 結局、容疑者は立てこもってから半日ほどたった午前4時半過ぎ、警察に投降して身柄を確保されました。(中略)
 社会心理学が専門の名古屋大学の五十嵐祐准教授は「孤独を感じている時は、他人が何をやっているかすごく敏感になることが知られている。一時的な孤独の場合、解消するためにうまくつながりを作ろうと前向きな気持ちになることもあるが、この事件の場合、慢性的な孤独みたいなものがあった可能性がある。対人経験が少なく、うまく振る舞えないとますます孤独になる。それが積もり積もると他人に不信感を持つような認知バイアスと呼ばれる状態になり、あの人は自分のことを悪く思っているみたいな考え方になるという印象がある」と指摘しました。
 一方で、「孤独が攻撃を引き起こすという知見はなく、今回のように攻撃的になるということは、孤独とは別のプロセスも働いていると思う」と述べました。 

 (以上、ネット情報より一部を引用したもの。)


 
 原左都子の私事と私見に入ろう。

 この私の場合、自身が「“ひとりぼっち”で辛い…」と思ったことは皆無かもしれないが。
 特に上京後20代後半期を迎えた頃から、職場の同年代の女性陣が“寿退社”を選択し始め、自ずと職場内では単独行動が多くなった。
 とは言え、“彼氏がいなかった歴ゼロ”😜 とも言える私の場合 “ひとりぼっち”とは無縁で、いつも誰か氏かと精神的に支え合っていた記憶はある。

  要するに上記ネット引用事件の容疑者の場合、人間関係の構築がそもそも苦手な人格だったのだろう。
 それでも有職者(農業従事者だったらしいが)のようなので、それを通じた人付き合いは皆無では無かったことと想像する。

 「大学時代に『独りぼっち』と言われていじめられ、そのことばに過剰に反応するところがあった」らしく、この辺の心理状態がトラウマとなっていたとしても。
 時は大学時代だ。 その年齢にして周囲に“いじめられる”との心理表現自体が幼すぎやしないだろうか? 本質的な問題として、先天的に何らかの病的要因を抱えていたのかもしれないが。

 上記引用文中の専門家氏の談話を繰り返すと。
 この事件の場合、慢性的な孤独のようなものがあった可能性がある。対人経験が少なく、うまく振る舞えないとますます孤独になる。それが積もり積もると他人に不信感を持つような認知バイアスと呼ばれる状態になり、あの人は自分のことを悪く思っているとの考え方になる。

 
 その歪んだ心理状態の“抜け道”のようなものが皆無だったのだろうか??

 同居していた親たちとの関係は、如何程だったのだろう???


 余談だが、今回殺害された2人の近隣女性は私と同年代だ。
 私の場合、日々連れ立って散歩する程の親しい関係の女性は存在しないし。
 そもそも大都会東京暮らしのため、田舎道を散歩する機会も無いが。

 女二人で連れだっての“ひそひそ話”がこんな悲惨な事件に繋がることも考慮して。 
 今後共、なるべく単独行動を心がけたいものだ。