(冒頭写真は、2024.03.30付 朝日新聞一面記事より転載したもの。 写真が横向きになっていることをお詫び申し上げます。 我が編集画面では縦になっておりますので、時間の経過と共に縦向きになるでしょう。??)
サプリメント服用を巡って健康被害が起きた原因物質の可能性として、製造元の小林製薬(大阪市)の調査で、「プベルル酸」が浮上した。
厚生労働省によると、プベルル酸は青カビが作り出す物質で、抗生物質としての特徴がある。米国立衛生研究所(NIH)のデータベースなどでは、ヒヤシンスに病気をもたらす原因菌などから見つかった天然化合物としている。
小林製薬が紅こうじのサプリメントからプベルル酸を検出したとする報告について、厚生労働省が公表した。
唐木英明・東京大名誉教授(毒性学・薬理学)は、プベルル酸について詳細は不明だとしたうえで、「青カビが作る物質であるなら、紅こうじ菌から自然に作られることはありえない」と指摘。 製造過程で青カビが混入した可能性があるが、紅こうじを作る培養器はカビも非常に増えやすい環境のため、混入すれば一気に増殖し、色の違いで一目で分かるはずだという。
また、プベルル酸が腎臓にどのような影響を及ぼすのかも明らかになっていない。「腎臓への毒性があるかを動物実験で調べることが必要だが、結果が出るまで1~2カ月はかかるのではないか」とみる。
医薬品の製造現場に詳しい光本泰秀・北陸大教授(神経薬理学)もプベルル酸について、「なぜ腎臓に集積したのかや、もしくは集積していなくても、腎臓に毒性を示したのかを明らかにしなければ、原因物質として特定できない」と指摘する。そのうえで「これまで紅こうじを使った製品を長年製造してきたなかで、急に特定のロットの製品で健康被害が出るのは不思議だ。外部からの混入などの可能性も含めて調査する必要がある」と話した。
(以上、ネット情報より引用したもの。)
この小林製薬が販売した「紅麹」サプリによる死者が本日現在で5名に達し、入院者は100名を超えているとの報道だ。
まだまだこの「紅麹サプリ」による被害の拡大が予想される状況下にある。
そんな中、原因物質として青カビから発生する「プベルル酸」が特定されたのは、このサプリ被害事件において大きな進展と言えよう。
実はこの原左都子、過去に民間医学企業にて医学研究に携わっていた時期に小林製薬とかかわりを持つ機会があった。
小林製薬が製造販売していた「臨床検査薬(臨床検査目的で使用する薬剤)」を研究実験に使用した時期があったのだが、その臨床検査薬に関する詳細を電話にて小林製薬に質問させていただく機会があった。
その際に、小林製薬担当者氏より十分なる説明を頂くことが叶い、その後の我が研究実験に役立つであろう旨を告げお礼を申し上げたところ、あちらからもご丁寧な返礼をいただいたものだ。
あの時の記憶と良き印象が未だに我が脳内にあって、この事件発生までは小林製薬を十分に信頼申し上げていたものだ…
そんなこともあり、今回の小林製薬による「紅麹サプリ」事件が実に残念な感覚である…
ここにきて、今回の「紅麹サプリ」の原因物質特定の段階に入った訳だが。
どうか、小林製薬におかれては。
今後は厚労省主導指示に従いつつ「紅麹サプリ」事件に真摯・誠実に向き合い、被害者支援や今後のそれによる健康被害の縮小に最大限の努力をされることに期待したいものだ。