原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

今夏も観賞しました! バレエ「コッペリア」

2017年08月27日 | 芸術
 (写真は、我が娘が2002年にクラシックバレエ「全幕もの」としては初めて出演した「コッペリア」第三幕 「仕事の踊り」の最後の決めポーズ。 少女達の後列右から2人目が娘。 参考のため、写真最後列右に写っているのはクラシックバレエ界の大御所であられるコッペリウス爺さん役の マシモ・アクリ氏。)


 クラシックバレエ「コッペリア」を本エッセイ集にて語るのは、一体何本目だろう。

 自分でも数えきれない程だが、我が娘が8歳時に上記写真「コッペリア全幕」に“端役中の端役”で出演させてもらえた後より、一家を挙げて「コッペリア」ファンとなった。

 娘の舞台出演が決定した後すぐに、バレエ音楽の父と称されるドリーブ作「コッペリア」CD(パリ国立劇場管弦楽団演奏版)を購入し、自宅にて一家で毎日のように観賞した。
 娘の出番場面(とは言っても、上記「仕事の踊り」と最後のコーダ「ギャロップ」のみだったが、それのみ出演させるがために大枚を叩いた記憶があるなあ。 いえいえほんの冗談でして、それ程大した金額ではありません…)。
 毎晩、リビングにてCD音楽に合わせて娘に踊りの練習をさせ、それに目を細めて見入った親馬鹿我々親どもだったものだ。

 その後、毎年のように首都圏のあちこちで上演される「コッペリア」情報を得ては、事前に席を予約し観賞に出かけて既に十数年の年月が流れている。


 昨日観賞した「コッペリア」は、東京シティ・バレエ団 による比較的小規模な舞台だった。
 
 おそらく現在バレエを習っている子ども達向けに演出・作成した、誰にも分かり易い「コッペリア」だったと表現できるだろう。

 ところが、この種の「子ども向け」クラシックバレエ公演を侮ってはならないのは当然だ。 
 
 特に昨日の「コッペリア」の場合、オーケストラの生演奏による舞台だったのが特徴的ではあるまいか。
 と言うのも比較的小規模なバレエ公演の場合、音源を録音楽曲に頼るのが通常だ。
 今回は、演奏を担当するオーケストラとして「洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団」を招いていたのだ。
 申し訳ない話だが、実はこの私は当該管弦楽団の存在を一切存じていなかった。 「学園」の文字が気になった私は勝手な解釈で、学生達もこのオーケストラの要員なのだろうか??? なる不安材料すら抱いていた。
 結論としては、素晴らしい「コッペリア」演奏だった。 今回のオーケストラ規模は決して大きくはなかったが、全幕に渡り研ぎ澄まされた音色を拝聴することが叶った。

 参考のため、以下に「洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団」情報を、ネットより追加しておこう。
 2008年9月に結成。 洗足学園音楽大学芸術監督の秋山和慶教授のもとで、プロのオーケストラをめざす優秀な若手プレーヤーが学内外から集まって研鑽を積み、演奏活動を行っている。 団員からはプロオーケストラのオーディション合格者や、各種コンクールの上位入賞者が多数出ている。 自主公演のほか、学内外のさまざまな演奏ニーズに応える活動を繰り広げており、演奏では音色や響きの良い表現力で高い評価を得ている。


 バレエ舞台そのものに、話題を移そう。
 
 劇場入口にて配布されたパンフレットを一覧すると、どうやら今回のバレエ公演出演者はすべて日本人を中心とした東洋人で構成されているようだ。

 近年驚くのは、男性ダンサーの層の厚さだ。
 娘が小さい頃に訪れたバレエ公演では、男性ダンサーと言えば海外から招いた著名ダンサー中心だった記憶がある。 端役はやむを得ず、身長が高い女性ダンサーが男性に扮して舞台をこなしていたものだ。  
 ところが近年バレエ公演を訪れると、女性と同数程の男性ダンサーが出演している現状だ。

 例えば、昨日の「コッペリウス爺さん」役ダンサー氏はパンフレットによれば日本人男性のようだったのだが。 お顔のホリが深ければ長身足長であられ、一見国外から招いた著名ダンサー氏かと見間違う程だった。


 見どころ盛沢山の「東京シティ・バレエ団」のコッペリアだった事には間違いない。 
 
 最後の場面「コーダ」の音楽が流れたら私は泣くだろうと予想していたら、隣に座っている娘に先に泣かれたのに更なる感動をもらった。 
 娘にとっては、母の私よりも数倍思い出深い「コッペリア」だったらしき事実に感無量だ!

  ブラボー!!  

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