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「毎日」、記者クラブ会見開放を報道! 文科系

2010年04月05日 15時19分17秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 本日の毎日に、『首相・閣僚会見 開放機運広がる』という3分の2面を使った報道・解説記事が載った。ここでもずっと問題になり、ここ数日僕も扱ってきたテーマであって、とても感慨深い。3月30日のここへの拙稿などは、この3月26日に実施された『首相・閣僚会見 開放』だけを取り扱った物だったが、知る限り、毎日新聞がこんな大きくこのテーマを扱ったのは最近無かったことだと思う。

 さて、今日の記事は例によってもの凄く複雑な書き方である。己がやましいから、複雑になるということだろう。「記者クラブ」の主体が記者クラブではなく、官僚とか政治家だけであるような。さらには、こういう開放し始めた記者会見とは別に特権的「記者クラブ主催」記者会見をば、これからも持っていきたいとでも述べているような。
 こんな複雑でアイマイな記事になる理由は簡単なこと。過去の特権的閉鎖性の責任を官僚などに負わせ、これからも特権的記者クラブは存続させたいと考えているからではないだろうか。こんな底意があるとすれば、正論的結論を初めに述べておくに限る。
 過去の制限を批判されている現在であるがその責任は、第1に記者クラブに、次いで政治家、官僚にある。これからについては、従来の大マスコミが支配し事務次官など官僚が跋扈する「記者クラブ」会見など不要であって、政治家と「記者たちの真の代表者」とで共催する会見が必要なだけではないか。だから当然、こういう会見以外の閉鎖的会見など、闇雲に持つべきではない。政治家はそんなに暇ではないはずだから。これが正論であろう。
 
 さて、制限してきた理由はこうなのだそうだ。大マスコミも制限に関わってきたのではなくって、総務省だの警察庁だのがそれぞれ規則を作って、閉鎖的特権的な扱いをしてきたのだそうだ。こういう官僚たちが述べる制限理由はというと、『庁舎管理およびセキュリティーの観点から、出席者を制限している』(警察庁)のだそうだ。僕はこういう報道には全く信がおけないから、是非次の質問に答えて欲しい。
 こんな理由だけで20年も30年ものフリーライター達の叫びが実現しなかったと言うのか? ここでも悪いのは官であって、大マスコミは何も妨害してこなかったと? では上杉隆氏がこう語ることは、一体何なんだ。
 【(ビデオジャーナリストの神保哲生氏などは21年闘ってきたのですが)私は「政府の記者会見の開放」を11年前から訴えてきました。しかし、記者クラブ批判を展開することほど損な役回りもありません。
 たとえば私の場合、記者クラブ批判を初めて以来、テレビ局の解説やレポートの仕事が一切なくなりました】(週刊朝日)

 そもそも、こういう会見の主催者、主体は誰なのか? 例えば、この首相会見の主催者は内閣記者会であろう。現に本日の記事もこう書いているではないか。『内閣記者会主催だが、指名と進行は内閣広報官が行った』と。ならば、開放とか制限、また進行などの主体も記者会なのである。過去の悪弊の責任も記者会に属するはずで、記者会はそれを反省することこそ必要であっても、これからも特権的「クラブ」を維持しようなどは、とんでもないことである。

 「面従腹背」とはまさにこのこと。結局本日の記事は、こういうものだろう。過去特権の大罪も知らぬげに、「開放」という拒めない正論を理屈の上では語ってみせ、陰に回っては妨害、これ、努める。そうやって「官報連携」の世論操作に明け暮れ、大本営発表の片棒を担いできた事実を今誤魔化しにかかっている。こんな輩のどこが信じられようか。つまり、こんな記事は大新聞・テレビの信用問題であって、新聞離れを進めるばかりのはずだ。上杉氏の寄稿でもお願いして、総懺悔でもしない限りは!
 
コメント (1)
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