「イーロン・マスクやビル・ゲイツ、ジョフ・ペゾスなど、大金持ちが出れば、そこから下層へ滴り落ちる金もあるから」と擁護論付きで暴走されたのが、株価・株主資本主義経済。ところが、このやり方でもアメリカは今や、中国にケチョンケチョン。物作りも労働者に与える職場も、予想外にどんどん奪われてしまった。「こんなに早く物作り、労働者の職場が中国に奪われるなんて、驚きの予想外」と口をあんぐり! 米識者は反省しているが、怒ったのが米の白人失業者、低所得労働者達。これが今、トランプの最大支持基盤になっている。かくしてますます、米既成支配層は憎まれっ子で、民主党は凋落。トリクルダウンなどいまや、誰も信じてはいない。要は、学問的空約束、学問的詐欺だったのである。トランプは、関税など保護主義でもってアメリカに職を作ろうと、自由主義経済など放り出してしまった。それで、円安日本ははて、どうするのか?
ならどうする? ケインズのような需要サイド経済学を取り入れるしかないのだろう。この間、供給サイド経済が世界を荒らし回ったのだから。日本住宅バブル、リーマンショック、イラク戦争だけではなく、ウクライナ戦争、イスラエル戦争にも、これの影がちらついている。このこともまた、ますます明白になっている。新自由主義経済を先行率先したイギリスが、ガタガタになって、イスラエル、ウクライナに命運をかけているやの姿も、なにか象徴的ではないか。