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近況報告に換えて、読書ノート   文科系

2025年01月19日 13時45分39秒 | 日記
 こういう年賀状を書いた。
「お元気でしょうか。今年もお互い元気でと願っています。
 22年9月に癌で膀胱摘出、23年5月に復活成功のランナーを断念、以来、ギターと同人誌、孫の世話という生活。ギター教室通いは20年を超えますが、去年の発表会で初めて普通に弾けました。今は何度目かの『アルハンブラ』に苦闘中です」

 ランナーについては、9時間に及ぶ大手術の後色々あって、感染症もおこった半年に及ぶ入院生活中からリハビリ運動を頑張って、23年5月には以前と同様に10㎞ほど走れるようになったけど、走ると人工の膀胱袋、ストーマに血が混じるから医者に止められたのである。以降は、ギター練習の比重がどんどん上がってきたと書いたわけだ。ちなみに、ブログと同人誌の文章書きがちっとも進ま なかったのは、その「力」がでなくなったというか、無くなったような感じ。「そういう能動性、探求力」が無くなったようなのだ。まるで自分の性格か能力が全く変わってしまったように。ランが自分の能力、性格などに与える好影響は知り抜いていた積もりだが、これがなくなったことから以来その悪影響の大きさに打ちのめされているという感じなのである。
 なお、孫の世話というのは、我が家では連れ合いではなく僕の分担になっているのである。いつの間にかというか、自然にそうなっていた。

 ただこの間に読書はしていて、最近はこんな本を読んだ。
 「スパルタ 古代ギリシャの神話と実像」(長谷川岳男著、文春新書)
 「一外交官の見た明治維新」(アーネスト・メイスン・サトウ著、講談社学術文庫)
 「イスラエル軍元兵士が語る非戦論」(ダニー・ネフセタイ著 集英社新書)
 「スティグリッツ教授の これから始まる『新しい世界経済』の教科書」(徳間書店)
 ここブログの日を設けてそれぞれの書評、いつもの内容紹介を書きたいところだが、ごく簡単に今ここにも書いておく。

・「スパルタ」は、とても面白い本だ。アメリカ映画にもなった「テルモピレイの闘い」を象徴的中心において、この国の特徴を歴史的に描き出している。この闘いとは、レオニダス王と300人のスパルタ兵がアケメネス朝ペルシャの大軍相手に健闘・全滅したものだが、同じギリシャ対ペルシャの闘いとして有名なマラトンの闘い(マラソン発祥の由来故事)の10年後のことである。「スパルタ教育」の元祖が展開、解説されている本である。

・イングランド外交官が書いた「明治維新」は、知る人ぞ知る有名な明治維新第一次資料のようだ。なんせ「サトウ」と引くだけで旺文社「日本史事典」にこの人物と著作が載っているのだから。とはいってもこのサトウは日英混血なのではなく、そういう英人の名があるということだ。650ページという文庫本ながら、英国が絡んだ生麦事件、薩英戦争、薩長戦争、そして大政奉還など、日本が激動した1860年代の諸事件が体験談として詳しく展開されているし(ちなみに、現在日本学会の明治維新論記述は1853年の「ペリー来航」から始まる)、坂本龍馬を除いて薩長土肥の有名人物が、面談した人々として全部登場しているのである。

・「イスラエル軍兵士」は、希有かつ貴重な本である。現在日本女性と結婚して3子をもうけて日本に住んでいる元イスラエル空軍一兵士のイスラエル国解説、反戦の書である。イスラエルという国が戦前日本に見えてくるのも、著者が日本に接近した理由の一つではないかと思えたものである。

・ノーベル経済学賞受賞者スティグリッツのこの「教科書」本は概要をすでにここで紹介していて2度目の読書になるのだが、是非詳しい紹介を書きたいと思って再読し始めたものだ。株価・株主経済批判の書と言って良く、度々起こるバブル弾けのときの「大きくて潰せない」批判の書と言っても良い。日米ともに給料が安くなって深刻な需要不足が起こっているからこそ供給サイド経済はもうダメだと述べている。

 長くここにご無沙汰していて、申し訳なかったが、上に述べた理由によりご勘弁を。そして、今後もここをご愛顧をと、お願いする。身体の急な衰えは、頭脳にどれだけ影響するかということで、ご容赦願いたい。書くテーマを思いつかず、思いついて準備に入っても焦点がはっきり出来ずもやーっとしたままなのである。もっとも、今年84歳になる老人としては、自然の成り行きで、ランニング力含めて今までが異常だったのかも知れぬ。
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1 コメント

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訂正 (文科系)
2025-01-20 10:41:58
 エントリー文中「薩長戦争」とあるのは、完全に僕の誤り。何を言っているのかさえ分からないから。本書末の解説には「下関戦争」とあった。イギリスだけでなく、フランスなど諸外国も加わっているからだ。瀬戸内海の側側入り口で外国船を威嚇する長州砲台を破壊した戦争である。
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