限界を設けてあきらめる口実にする愚について書きました。
これとは反対に、「勝手に満足して、それ以後の努力を放棄する愚」もあります。 生徒の中には、(特に高校生くらいの自我が相当に芽生えた年齢に)、これが見受けられる気がします。
講師は生徒と最前線で向き合っていますし、その様子やテスト結果などのデータから、総合的のその生徒の何が良く、何が足りないかについて、ほぼ正確な見方が出来ます。
それに対して、こういう自己満足の度合いの強過ぎる子は、勝手に自己満足のラインを低いレベルに引いて、それ以後の努力を払おうとしないか、払ってもかつてのような真剣さがないので、必然的にそれからの成果は低いものになるか、ひどければまったく望めないということにもなります。
これが受験生であったら、その結果は悲惨なものになるわけで、こうした自己満足は時として致命的になります。
そして、一度はこうした「自己満足の愚」或いはそのリスクに気付き、体勢を立て直すことの出来る生徒は結果的に「雨降って地固まる」であるのに対し、例えば受験での失敗に至るまでそれに気付かない、気付けない子は、これはもう哀れとしかいいようがありませんよね。
もちろん、私たちはいつも全力でこれを排除してはいるのですが。