昔のことで恐縮ですが、私が中学生だった頃、松波先生という、いかにも芸術家肌の美術の先生が、最初の授業のときにこう言いました。
「これからは小学生のときのように、絵を描くときに適当な道具を使ってはいけません。しっかりとした、目的と用途にあった筆、絵の具、道具入れなどを揃えるように。形がすべてというわけではありませんが、そこから入るべきことは必ずあって、美術の勉強というものは、まさにそういうことが大切なのです」
私は、そしてACSでは、生徒の皆さんに同じことを言っています。
黒鉛筆、赤鉛筆、マーカー、消しゴム、定規、下敷き、コンパス、ノートなどの学習に必要な道具はしっかりとしたものを用意してこれを使うようにしてください。
ノートを開いたら、最初は英語で、裏から開いたら数学だった、などということのないように、科目ごとにノートは用意してくるように。
先の丸まった鉛筆で細かい文字は書けません。いつもしっかりと先を削ったものを用意すること。
間違っても「先生、筆記用具を家に忘れました」などと言って借りに来ることなどないように。
細かいことですが、勉強、あるいはあがく週に臨むに際しては、こうしたことからまず始めないと、その進行に支障をきたしますし、そうなれば効果にも悪影響をもたらします。
ただ「勉強しろ」というだけでなく、こうした細かい注意や指示が必要というのは、情けない気がしないではないですが、これはこれで是非ご家庭でも気を付けて頂きたい事ではあります。