たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

小さな花

2013年10月02日 12時10分50秒 | 祈り
「2007年6月17日父の日

4年5カ月ぶりに帰省した。ゴールデンウィーク中に父の顔がはれたとしばらく前にきいて、一週間前に二度と会えなくなる夢をみて、急に不安になって会いたくなっての帰省だった。
結論からいうと身体はきついが帰ってよかった。父と母の元気そうな顔をみて安心したし、Mちゃん(妹)の仏前にもう自分を責めることはやめると約束した。
いろいろと頭の中で考えていたことがどうでもよくなった。
親子の関係はいくつになっても永遠に変わらない。
慶応の学位記とPSWの登録証をみせることができた。
父も母も私ががんばってきたことを理解できたようだ。
えらかったな、大変やなって言ってくれた。
なにかをしてあげればいけない、と無理に思う必要などない。
逃げているような負い目をずっと感じ続けてきたが、こうして少し離れた所で一生懸命生きていること、それが一番大事なんだなと、それでいいんだなとようやく素直に思える。理屈ではない、私の心がそう感じているのだ。
母は幻聴がきこえているようだが、病気がどこまで認識できているのかわからないが、薬は素直に呑んでいる。身体は元気なようだ。食欲もあるようだし、外に出ていないのでがりがりだったのが太ってきている。
5時になったら、さっきまでお腹がすいていないと言っていたのに、お腹がすいてきたと言い出してごはんを食べる。あとはお風呂に入って横になっているだけ。
病気がそうさせているのだろうか、毎日が同じリズムでないと不安になってしまうようだ。
それで母のリズムがあり、生活できている。それでいいではないか。
特にやりたいこともないという。自分でも不甲斐ないという思いはあるようだが、どうにかこうにか生きている。それでいいじゃん、って頭をなでてあげた時の母は少し涙ぐんでいたようだ。
母がお豆腐を切って入れたというお味噌汁のお豆腐の大きさ、切り加減は昔と変わらなかった。
わたしにはできない。嬉しかった。病気でありながらも母の中で世界は生き続けている。母には間違いなく幻聴がきこえている。私にはわからないけど、きこえているんだなと、と思って一緒にいることができた。
気がすんだ。
PSWの勉強を通して学んだこと、そして合格という結果がついてきたこと。家族にとって大切なことなんだな。
明日からまだどうにかこうにか私を生きていこう。
父はお正月には会えんかもしれん、なんて言っていた。
心不全をおこしたことで、自分でも不安になっているのだろう。
好きなお酒をたしなみながら、またお正月に元気であえるようにと祈るばかりだ。」

母に急性期の病気の症状が出てから20年あまり、国家資格のための勉強をとおして、精神医学の知識を少しばかり学んで、地域生活支援センターでの実習を経てようやく病気を受け容れられるようになった私がいます。自分で忘れてしまっていることもあって読み返して自分で驚いたりしています。
ほんとにがんばったんだなあ。
過去の自分にエールをもらっているような気がします
昨今のニュースに釈然としないものを多々感じて、なにかすごくヘンだなあと思って、不安ばっかり先立ってなんにも報われていないような希望がもてないような感じにとらわれることが多い
です。

大イベントでお金を回すことを考えるよりも震災からの復興、原発事故の収束が先なんじゃないかと思ってしまうのは私だけでしょうか。


職場は雇用形態の違う人たちが入り混じっているので、同じように働いていても、差別か区別かわからない納得できない場面にたびたび遭遇します。
一生懸命に働いている人たちを思うとなんともやりきれない複雑な思いがします。
ドライなシステムには、違和感を感じ続けています。
お給料をもらう会社は違っても、毎日働いて一緒に苦労しているのは職場の人たちで、
たまにお給料をもらう会社の人の顔をみても全く心が動かない。ドライな関係でそれ以上でも、それ以下でもない。
抜け出したい、でも今はどうしていいかわからない。自分自身歯がゆさもあります。
こうして少しずつ自分の気持ちを整理していくことでいつか抜け出せる日がくるのか。

『レ・ミゼラブル』の舞台は19世紀、今よりもずっと生きることが命がけだった時代。
この舞台で一生懸命生きていない人はひとりもいない。今のわたしたちと気持ちは変わらない。
職場など毎日が闘いであることは今の私たちも同じ。そこに観る者は共鳴し長く続いているのではないか。
バルジャン・ジャベールの二役を演じている吉原光夫さんの朝日カルチャーセンターでのお話でした。

自分の感性を信じて一生懸命生きていくしかありませんね。

今日はこれから出かけるためにお休みをとっています。
(時間があるのでちょっと緊張しています。)
お読みいただきありがとうございました。

上の写真はプリンス・エドワード島、ブリザーブカンパニーのお庭です。



春のオーウェルコーナー歴史村
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