たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

ずっとモヤモヤしていること

2023年12月13日 13時25分02秒 | 日記

 16年前の12月のことですが、大会社で就労していたわたしは、平日に有給休暇を使って地方自治体主催の「いのちを共に考える」というシンポジウムにいきました。最後に「いのちの電話」で相談員をしている方の話があり、高齢のお父さんとお別れとなる前日、お母さんから絶対ダメと言われていたお風呂に入れてあげたら気持ちいいとすごく嬉しそうだったという内容だったことを断片的におぼえています。

 基調講演は子どもを同級生からのいじめによって自死で亡くしたという方の話でした。今も鮮明におぼえているのは、殺人によって子どもを亡くしたという方から、あなたの子どもは自分で死んだんでしょ、わたしの子どもは殺されたのよ、と言われたことを忘れられないという内容でした。とても心が揺さぶられました。それから数年後、妹が自死したあとすがる思いでカウンセリングルームの扉を叩きお会いすることになったカウンセラーさんが主宰するグループで、この基調講演をした方を身近に知っているという女性にたまたま出会いました。お茶をしていた時の話の流れで、わたしがシンポジウムの基調講演に心が動いたことを話したからでした。その女性によると、基調講演をした方の子どもが亡くなったのは同級生からのいじめによるものではなく、親子関係が原因だと身近に知っている人たちの間では言われているということでした。基調講演をした方は、弁護士の前ではものすごくいい顔をしているけれど、自分にはべえっと舌を出してくると。

 基調講演をした方は、元同級生と学校を運営する自治体を相手取り提訴、団体を立ち上げてあちこちでかなりの数の講演もしています。もし自死の主因は親子関係にあると言われているという女性の話が本当だとしたら、たくさんの方が騙されていることになります。もしかしたらご自身をも欺いているのかもしれません。表の顔と裏の顔が違うとわたしに話した女性は離婚後慰謝料一切なしでパチンコ店をやりながら男の子を二人育てあげ、私立大学を卒業させています。次男が中学校でいじめにあっているとわかった時は子どもを守るため毎朝学校に電話していたというパワーの持ち主。言いたいことをズバズバと言う方なので敵も多いだろうと思いますが噓を言う方とは思えません。では同級生からのいじめによって子どもは亡くなったとして活動を続けている方は自分をも周囲をも騙し続けているということなってしまうのか、それも信じがたいこと。自死に至った主因はいじめなのか親子関係なのか。カウンセラーさんにおたずねしてもこの話については何も知らず、どちらが真実なのかわからないとのこと。

 なぜ死んだのか、なぜ自死に至ったのか、客観的にものすごくみえにくい場合は結局ご本人しかわからないのだと思います。残された者が正解を知ることは困難で、どこまでいっても正解にたどり着くことはできない、この世にいる者はこの世にいるかぎりモヤモヤと抱えていかなければなりません。そうならないためにできることがあったのではないかという苦しさはずっとあります。

 自死は特殊な亡くなり方なのか、つらつらとあらためて考えるこの頃。

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