007(ダブルオーセブン)ジェームズ・ボンドを演じたショーンコネリーが亡くなった。享年90歳、ボンド役は他にもロジャームーアなどいるが、ボンドといえばショーン・コネリーだろう。1962年「007ドクター・ノオ」日本名「007は殺しの番号」で登場以来、冷戦下世界を舞台にした情報部員の活躍に魅了された。
数々のシリーズでショーン・コネリーの作品は全部見たが、私のお気に入りは「ロシアより愛を込めて」(日本名007危機一発と髪の字が違っていた)だ。必ず出て来るボンドガールも、この作品のタチアナ演ずるダニエラ・ビランキは可愛くて美しくこれ以上の女優は見たことない。オリエント急行車内でのソ連のスパイとの壮絶なアクションシーンも忘れがたい。ソ連のスパイを演じたのがロバート・ショウ、こわもての筋肉質でボンドより強そうだった。後に「バルジ大作戦」で主役を演じた。
舞台はロンドン、イスタンブール、最後の山場がベニスと風景も美しくBGMも大ヒットした。何回見ても飽きない傑作だ。
映画会社のサービス精神で日本を舞台にしたのが「007は二度死ぬ(You Only Live Twice)」。丹波哲郎が日本の情報機関のボスとして登場、ボンドに協力する。ボンドガールも若林映子と浜美枝の二人、浜とボンドは京都で結婚式を挙げる。霧島の火口が秘密基地に設定され、ロケットが打ち上げられる。ボンドカーはいつも1969年製アストンマーチンだけどこの作品だけは、トヨタ2000GTと気を使ってくれた。
ショーン・コネリーは当初青白い顔で神経質の風貌、受けないのでは無いかという評価だったが、殺しのライセンスを持った情報部員にはちょうどよかったのか大ヒットした。後にバトンタッチしたジャー・ムーアは甘いマスクでボンドの役柄がかわってしまった。
2006年から登場したボンドはダニエル・クレイグ、日本人並みの体躯で小型ショーン・コネリーと言った風貌、殺し屋を思わせ、コネリーなきあとの適役ではないか、そろそろ最新作が出て来ると思うがコロナで遅れているようだ。