行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

独裁者の行動原理

2010-11-26 18:43:41 | Weblog
北朝鮮危機がどうなるか世界が注目している。韓国には多くの友人がいるがどんな気持ちだろうか。つい先週、17日韓国国際協力院のトップ朴さんが来日し、自書の邦訳出版記念講演会を催したばかりだ。朴仁相氏は永年韓国で労働組合運動のリーダーを務め、国会議員を経て現在国際協力院運営委員長で今なお活躍している。
右から3人目が朴仁相氏、2人目が筆者


私が朴さんに初めてお会いしたのは30年前ぐらい、時の軍事政権の弾圧で拘置され、国際労働運動の強い要請で開放された時だった。それ以来のおつき合いで韓国の諸事情や国民気質など率直に教えていただいた。金大中氏を野党時代から支援し、大統領選挙には組合をまとめて応援した。

北朝鮮についても、朴さんはかなり暖かい目で見ていたし、大方の韓国人は何百人という拉致被害者がいるのに食料援助を惜しまなかった。こうした気持ちは独裁者には通じない。独裁者は自分が生き残れることだけを考えている。民の苦しみなど眼中にはない。常識で対応して失敗した例は歴史上多くある。かつてはナチスドイツへの対応が遅れて、侵略を許してしまった。最近ではクリントン大統領が核兵器開発をしないという独裁者の言を信じて失敗した。

今、米韓日は中国に独裁者を抑えさせようとしているが、中国自体が手を焼いているのが実態で、コントロールが効かない危険な状況と見るべきだろう。これ以上の妥協をしてはならない。それには周辺国が一致団結して押さえ込むしかない。日本も火の粉を被りつつある危機感を認識すれば、国会予算委員会の型どおりの議論や、与野党の党利だけの国会内党争などやってる暇はない。
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